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『ロボット』

『ロボット』
『ロボット』

何をもって人間というのか。
労働は、我々に何をもたらすのか。


チェコの国民的作家・劇作家カレル・チャペックの代表作をノゾエ征爾が演出。文明の発展を問う1920年の戯曲を現代に立ち上げます。

公演日程 2024/11 ~ 2024/12
会場 シアタートラム
お問合せ 世田谷パブリックシアターチケットセンター
03-5432-1515
営業時間:10:00~19:00(年末年始を除く)

演出家・出演者コメント

ノゾエ 征爾(潤色・演出)

これは人間を批判するようなお話ではありません。
幸せを求めるのも、進歩に邁進することもごく自然なことで、なんら悪いことではない。便利になるのは助かるし、苦労が減るのはありがたいかぎりだ。
代わりに色々とやってくれるロボットが開発された?最高じゃないですか。
でも、あまり幸せになった気持ちになれないのはなぜだろうか?
幸せという感情は消えるようにできていると誰かが言っていた。
確かにそうかもしれない。
しかし、幸せを求める感情も消えないようにできているようだ(ただ、これまでと同じような求め方ではいけないことはそろそろ分かりつつ)。
絶望と希望がぐるぐるする、このなんとも人間味溢れる物語を、この素晴らしい俳優さんたちでのぞめることがまずはとても幸せで、しかしやがて消えてしまうらしいこの幸福感を、観劇してくださる皆さまに繋げられることを願って、泥臭く挑みたく思います。

 

水田航生

自然とは何か、不自然とは何か。
生物は何を求め、何の為に生きているのか。
そもそも「生物」とは何を指すのか。
この「ロボット」を最初に読み終えた時、しばらくそんなことを考え込みました。
この戯曲が生まれてから100年後を生きる自分が、
何を感じどう表現出来るのか、役者として、そして一人間としての探究の日々が、ちょっぴりの怖さはあるものの、楽しみでなりません。
演出のノゾエさん、素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんと稽古を通して沢山ディスカッションをして、
その場で揺れ動く心を大切に、本番へ向け突き進んでいきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!

 

朝夏まなと

憧れの劇場のひとつであるシアタートラムで、しかもノゾエ征爾さんの演出を受けられること、
それを初めて共演する俳優さん方と取り組めることにワクワクしています!
100年以上前に作られた、まるで今の時代を予知していたかのような「ロボット」という作品が、現代ではどのように描かれるのか、
また男性たちを翻弄するという、自分とかけ離れていると感じる今までに経験のない役柄なので
新たな自分に出会えるのも楽しみです。
刺激を得てお芝居にどっぷり浸かって表現できるように頑張ります!

 

渡辺いっけい

百年前のこの戯曲、恐ろしいほど現代に突き刺さるその世界線もさることながら、劇的に絡み合っていく登場人物たちのその会話の熱量にまず驚かされました。面白い戯曲というのは演じるのが大変です。きっと悩みながら、台詞と格闘しながらの本番になる事でしょう。ノゾエ君には過去に何度も声を掛けて頂きながらご一緒する機会がありませんでした。しかし漸くご一緒できる作品がこんなにもアグレッシブな戯曲になるとは!しかも舞台では初共演の役者さんばかり…。身震いするほど初めてづくしのこの座組で「熱い冬」を、濃密に過ごしたいと思います。

概要

約100年前に創られたSF戯曲の金字塔「ロボット」を、ノゾエ征爾の潤色・演出により現代の物語として立ち上げる!

今作の戯曲はおよそ100年前の1920年に、チェコの国民的作家・劇作家であるカレル・チャペックによって発表されました。チャペックは「労働」を意味するチェコ語「robota (ロボタ)」から、「ロボット」という言葉を新たに生み出したと言われています。

戯曲の発表から約100年経った今、このチャペックの代表作を演出するのは、卓越した発想力とユーモアで、独特の奇想天外な世界観を描き出す作風に定評のあるノゾエ征爾です。ノゾエは「もしかしたら今が、ロボットが『ロボットらしい』うちに公演できる最後のチャンスなのかもしれない。」と話します。

ロボットと人間の共存が始まりつつある2024年に生きる人々に向けて、シニカルかつ不条理なドラマとして転換し、現代の物語としてお届けいたします。

 

水田航生 朝夏まなと 渡辺いっけい の出演が決定!

作品の舞台となるロッサム・ユニヴァーサル・ロボット社の社長ドミンを演じるのは渡辺いっけい。2022年上演『住所まちがい』以来の世田谷パブリックシアター主催公演出演となります。

元宝塚歌劇団トップスターの朝夏まなとは、世田谷パブリックシアター主催公演初登場。ドミン社長の妻にして、人権同盟代表としてロボットの地位の向上を訴えるヘレナを演じます。

ロボットの反乱後、ただ一人のこされる人間であるロボット研究者アルキストを演じるのは、ストレートプレイとミュージカルの両輪で数多くの舞台や映像作品に出演してきた実力派の水田航生。これまでも『お勢登場』、『マーキュリー・ファー Mercury Fur』、現代能楽集Ⅷ『道玄坂綺譚』の世田谷パブリックシアター主催公演に出演してきました。

100年後の世界を予見したかのようなチャペックの戯曲の世界を、 この3名がノゾエ征爾演出により“遠すぎない未来の世界”として立ち上げます。どうぞご期待ください。

 

キャスト・スタッフ

【作】カレル・チャペック「ロボット」(海山社・栗栖茜訳)
【潤色・演出】ノゾエ征爾
【出演】水田航生 朝夏まなと/渡辺いっけい ほか

プロフィール

潤色・演出|ノゾエ 征爾(のぞえ せいじ)

脚本家、演出家、俳優。劇団「はえぎわ」主宰。
1995年、青山学院大学在学中に演劇を始め、1999年に「はえぎわ」を始動。以降、全公演の作・演出を手掛ける。2012年、『○○トアル風景』にて第56回岸田國士戯曲賞受賞。約1600人の高齢者が出演した大群衆劇「1万人のゴールドシアター2016」のさいたまスーパーアリーナでの上演や、松尾スズキ原作の絵本を舞台化した『気づかいルーシー』など、劇団外でも活躍。近年の主な舞台作品に、オールナイトニッポン55周年記念公演『明るい夜に出かけて』(脚本・演出・23年)、COCOON PRODUCTION 2023『ガラパコスパコス〜進化してんのかしてないのか〜』(脚本・演出・出演・23年)、はえぎわ×彩の国さいたま芸術劇場『マクベス』(上演台本・演出・24年)など。2024年7月より音楽劇『死んだかいぞく』(脚本・演出)、9月よりモチロンプロデュース『ボクの穴、彼の穴。W』(翻案・脚本・演出)が控える。

ツアー情報

兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール にてツアー公演あり

主催

公益財団法人せたがや文化財団

企画制作

世田谷パブリックシアター

後援

世田谷区

お問合せ

世田谷パブリックシアターチケットセンター

TEL. 03-5432-1515

営業時間:10:00~19:00(年末年始を除く)

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