概要
世田谷パブリックシアターでは1997年の開館から、子どもたちにとって身近な劇場、遊べる劇場、楽しい劇場となることを目的に、さまざまな取り組みを行ってきました。2014年、子どもを対象としたより幅広いジャンルの舞台芸術プロジェクトとして、「せたがやこどもプロジェクト」がスタート。今年の夏も、子どもたちへ向けて“観ること”と“体験すること”の両面から、幅広いジャンルの舞台芸術をお届けします!
今年は、読み聞かせ、落語、パフォーマンスのほか、白井晃芸術監督による体験型企画が新たにはじまる《ステージ編》と、小学生から高校生までを対象に、はじめて出会った子どもたちがみんなで楽しみながら参加できる《ワークショップ編》の多彩なラインアップで皆様をお待ちしています。
芸術監督メッセージ
みんなで、劇場を体験しにきませんか?
劇場には魔法があります。
今まで見えなかったものが見えてきたり、聞こえなかったものが聞こえたりします。
空想や夢を形にすることで、新しい世界が生まれてきます。
劇場は心を動かす場所です。
笑ったり、泣いたり、びっくりしたり、変なのと思ったり、なんでも良いのです。
みんながいる家や学校とはちょっと違う、ヘンテコな世界が待っています。
みんなで一緒に、見たり、聞いたり、触ったり、作ったりして、
劇場でたくさんのことを感じてください。
一緒に遊びましょう。一緒に楽しみましょう。待っています。
世田谷パブリックシアター芸術監督 白井晃
今年のせたがやこどもプロジェクト2022は……
≪ステージ編≫
◆子どもとおとなのための◎読み聞かせ『お話の森』
7/30(土)・31(日)シアタートラム
[出演]ROLLY(7/30) 片桐仁 演奏・馬喰町バンド(7/31)
◆『せたがや 夏いちらくご』
7/30(土)世田谷パブリックシアター
[プロデュース・出演]春風亭一之輔
[出演]昼の部:三増紋之助(曲独楽)/夜の部:江戸家小猫(動物ものまね)
◆夏の劇場・りんかん学校『流星スプーン』
7/26(火)~8/4(木)世田谷パブリックシアター 特設ステージ
[上演台本・演出]白井晃
[翻訳・ドラマターグ]小宮山智津子
[出演]公募で集まった子どもたち 中山祐一朗 古家優里
◆to R mansion『注文の多い料理店』
8/5(金)~8/7(日)シアタートラム
[原作]宮沢賢治 [脚本]目次立樹(ゴジゲン)
[演出]上ノ空はなび [共同演出]小島康嗣
[音楽監督]イーガル [演奏]イーガル 渡辺庸介
[出演]上ノ空はなび 野崎夏世 丸本すぱじろう(to R mansion)
植本純米(花組芝居) 森下亮(クロムモリブデン) 江戸川じゅん兵
藤居克文(くるくるシルク) チャタ
to R mansion「音とからだと想像力で遊ぼう!マイムワークショップ」
(1)親子コース 7月16日(土)11:00~12:00
(2)こどもコース 7月16日(土)14:00~15:30
[講師]to R mansion 江戸川じゅん兵 イーガル
*6/26(日)10:00~受付開始
≪ワークショップ編≫
◆夏休み『小学生のためのえんげきワークショップ(小学1・2年生)』
[Aコース]7/21(木)~7/23(土) 10:30~12:30(全3回)
[Bコース]7/24(日)~7/26(火) 10:30~12:30(全3回)
[Cコース]7/27(水)~7/29(金) 10:30~12:30(全3回)
[Dコース]8/2(火)~8/4(木) 10:30~12:30(全3回)
[Eコース]8/23(火)~8/25(木) 10:30~12:30(全3回)
◆夏休み『小学生のためのえんげきワークショップ(小学3・4年生)』
[Fコース]7/21(木)~7/23(土) 14:30~16:30(全3回)
[Gコース]7/27(水)~7/29(金) 14:30~16:30(全3回)
[Hコース]8/5(金)~8/7(日) 10:30~12:30(全3回)
[Iコース]8/17(水)~8/19(金) 10:30~12:30(全3回)
◆夏休み『小学生のためのえんげきワークショップ(小学5・6年生)』
[Jコース] 7/24(日)~7/26(火) 14:30~16:30(全3回)
[Kコース]8/27(土)~8/29(月) 10:30~12:30(全3回)
◆夏休み『中学生のための演劇ワークショップ』
[Aコース]8/2(火)~8/4(木) 14:30~17:30(全3回)
[Bコース]8/23(火)~8/25(木) 14:30~17:30(全3回)
◆夏休み『高校生のための演劇ワークショップ』
8/17(水)~8/19(金) 14:30~17:30(全3回)
◆2022年度 世田谷パブリックシアター 夏休み大学生インターン募集
対象:世田谷パブリックシアターの活動に興味があり、舞台芸術をとりまく仕事に触れてみたいと考えている4年制大学もしくは大学院に在学の学生
内容:
[現場研修]公演・ワークショップ事業の現場での準備から実施までの制作補助
[レクチャ―]舞台芸術に関する劇場運営、制作、広報、技術などのレクチャー
締切:6/30(木)18:00
毎年の夏を楽しく彩る「せたがやこどもプロジェクト」にぜひご期待ください。
夏の劇場・りんかん学校『流星スプーン』開催レポート
この夏、子どもたちが劇場を体験する、白井晃芸術監督による新企画「りんかん学校」が開校。公募で集まった子どもたちがプロのアーティスト・スタッフらと共に、4日間のリハーサルを重ねて作品づくりを体験、5日目にご家族を招いた発表会を行いました。
子どもたちは初日から元気いっぱい! 毎回、体を動かしたり大きな声をだすゲームをしてにぎやかにリハーサルがスタートしました。子どもたちは主人公の姉弟をシーンごとに交代で演じるほか、みんなで踊ったり、ヤシの木やイルカを運んで南の島を作ったり、ビニールを動かして海や火山の噴火を表現したりと大忙しです。休憩中も劇場内を走り回って探検したり、舞台上の機材やスタッフの仕事に興味津々。リハーサルが進むと、「こんなふうに動いたらどうかな?」「この小道具は僕が運ぼうかな?」と積極的にアイデアも。劇場で、みんなで一緒に作品をつくるわくわくを体験した5日間になりました。
一つの物語を順番に演じながら、みんなで小道具や大道具も動かして作品を作るという体験を、こどもたちは存分に楽しんでくれたと思います。大きな声を出しながら劇場を走り回る姿を見て、子どもたちはエネルギーと好奇心の塊だと改めて感じました。今日の記憶が、5年後、10年後に劇場を愛する気持ちに繋がってもらえたらと思っています。
参加した子どもたちの感想(抜粋)
●お家で『流星スプーン』のかんそうなどをまとめていると5日間というすごくみじかい時間だったのに多くの思い出やすごいなと思ったこと、むずかしかったことがたくさんでてきました。
●『流星スプーン』をやったことはこの夏、いやいままでの夏で一番楽しかったといってもおかしくないくらいすごく楽しかったです。
●発表会がおわったあと、もう一回発表会をやりたいと思いました。とても楽しかったです。
●みじかいきかんだったけれど、みんなとやれてとても楽しかったですし、これからもぶたいにでたいです。
●何日も一緒にいた子ともう会えないと思うとさみしいけれど、それも人生にとって「別れ」という大切なことだと思いました。
●もっとお芝居がしたいと思い、もっと演劇に興味を持ちました。
発表会をご覧になったご家族の感想(抜粋)
●1日目から、以前からのお友達かのように楽しそうに他の参加者と一緒に出てきた我が子を見て、いかに楽しくすてきな時間を過ごしたか、何も聞かなくてもわかりました。
●発表会を見て、子どもたち同志の信頼関係が垣間見れました。
●みんなで協力し、一つのものを作り上げる喜び、そして達成感があり、短い間でしたが充実した時間を共に過ごせました。夏休みの良い思い出として、大人になっても今日のこの日を忘れないでしょう。
● 子どもの発表会と思って見に来たが、気が付けば舞台を見に行ったような気持になりました。
●“プロが本気でやる姿”を子どもたちが間近に体験できることが、この企画の素晴らしさなんだと思いました。