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イタリア現代演劇界の鬼才、ロメオ・カステルッチ率いるソチエタス・ラファエロ・サンツィオは、81年に設立されたアーティスト集団。ほかに並ぶもののない圧倒的な空間美と、言葉を越えて胸に響く物語の強さで、ヨーロッパで最も注目されているカンパニーのひとつです。
　アソシエート・アーティストを務めた08年のアヴィニョン演劇祭で初演された『神曲』は、ダンテの『神曲』から自由に発想された現代の物語。全三部（『地獄篇』『煉獄篇』『天国篇』）で構成され、世田谷パブリックシアターでは第二部となる『煉獄篇』を上演します。
　この現代の『煉獄篇』でカステルッチは、ごく普通の家庭で繰り返される日常生活の中に、小さな、怖い、ひとつの物語を見出します。美しく優しい母、ひとりの少年、エリートビジネスマンの父親。静かな日常の奥底に潜む暴力と、それを浄化するためなのか見る者の心を惑わせる美しい悪夢…。『神曲』から触発されて作られた今日の「煉獄」を前に、私たちは何を感じるでしょうか。世界の最前線をいくパフォーマンスは必見です。


『神曲　地獄篇』公演情報
『神曲　天国篇』公演情報
　
※上演作品レクチャー開催のお知らせ　

［作・演出・舞台美術・照明・衣裳］　ロメオ・カステルッチ
《プロフィール》
1960年、チェゼーナ（イタリア）生まれ。ボローニャの芸術アカデミーでセノグラフィと美術を専攻。1981年にクラウディア・カステルッチとキアラ・グイディと共にソチエタス・ラファエロ・サンツィオを設立。演劇・音楽・映像・マシーンなどあらゆる芸術表現・技術を横断する独自の世界を構築。絵画的な額縁舞台を生かした造形性、完成度の高さ、作品に凝縮された隠喩的・寓意的な意味などの独自かつ圧倒的な作品性で国内外の観客を魅了している。F/T09春で上演した 『Hey Girl ! 』以降は、ロメオ単独での創作体制に。2008年にはアヴィニョン演劇祭のアソシエート・アーティストとして、本作を一挙に発表し成功を収めるなど、そのゆるぎない才能は今日の芸術界でも傑出した存在となっている。

劇場チケットセンター　03-5432-1515（『神曲　煉獄篇』）

フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局　03-5961-5202（『神曲　地獄篇／天国篇』）