世田谷パブリックシアターは、東京・三軒茶屋に1997年開館しました。当初より、創造する公共劇場を目標に活動し、専任の制作・技術スタッフを持ち、自ら作品の創造活動を行ってきました。
同時に、「公共劇場」として初めて専任の学芸スタッフを擁し、以下の5つの事業を柱として実践してきました。

  1. 東京・世田谷を中心とする地域の人々に向けた演劇やダンスの手法を活用したワークショップなど。
  2. 子どもを対象としたワークショップ。東京・世田谷地域の公立小中学校へ出向いてのワークショップ。
    公立小中学校の先生を対象としたワークショップ。中学校演劇部の活動支援。
  3. 演劇や舞踊などの舞台芸術や劇場を取り巻く環境などを多角的な視点で掘り下げ、
    舞台芸術を普及すると同時に深く探求することを目的とした講座・ワークショップなど。
  4. 舞台作品により深く関心をもち、劇場の活動を支える観客。
    未来の舞台芸術界を支える人材となるアートマネージメント学科大学生等の学生など。
    劇場という場で必要とされる制作者や運営者などの人材育成。
  5. 「SPT」や「SPT educational」など、劇場の活動を側面的に補足したり、
    東京・世田谷の地域や学校で実践しているワークショップなどについての雑誌の発行。

以上について積極的に取り組んできました。

劇場を公共の場として捉え、演劇が持つ方法論を分析装置として物事を目に見えるようにすること。
それにより、 地域で暮らす人たちが、自分たちの地域の在り方、他者との共生の在り方、また個々人としての生き方といったものを見つめ直し、そこに新たな可能性や価値を見いだすための機会や場を提供する。
こうした活動を通じて、地域社会のあり方をより豊かでより良い状態にしていくこと、人々が新たな視点を獲得する手助けとなること。
また、観劇で体験したことが現実の行動に結びつくことを期待しています。

こうしたことを私たち劇場に与えられた使命だと考え活動しています。