概要
将来の演劇界を担う若い才能が集結!
子どもからおとなまで楽しめる
リーディングとワークショップが一体化した観客参加型公演
〈ホーム〉に暮らすアメとキリと、そこに訪れる動物たちとの交流を描いた心温まる物語――
子どもからおとなまで、誰もが〈ホーム〉の世界の住民になって物語を体感できる、リーディングとワークショップが一体化した観客参加型の演劇公演を上演します。
5人の俳優によるリーディングとともに行われるワークショップでは、グループに分かれてからだを動かしたり、感想を話しあったりして、みんなで楽しみながら〈ホーム〉について考えていきます。
*ワークショップはお子様だけでなく、おとなのみなさまもご参加いただきます。
●ものがたり
ススキに囲まれた川沿いの〈ホーム〉。ここには様々な事情を抱えた動物たちがやってきます。そんな彼らを、〈ホーム〉に暮らすアメとキリは温かく迎えます。
動物たちは、なぜ〈ホーム〉に来たの?〈ホーム〉には、なにがあるの? ある日、〈ホーム〉にやってきたのは……
●物語をみる前に「どうぶつにへんしんしよう!」
会場では、各公演の開場時間中(開演5分前まで)に、いろいろな材料を使って〈ホーム〉の世界にくらす動物に変身するコーナーがあります。
*詳細は決まり次第、こちらのページでお知らせします。
●SNS情報
●【演出+ワークショップファシリテーター】橋本昭博コメント
「ホーム」とは、なにか?
それぞれの「ホーム」についてみんなで考えたいなと思っています。
みんなで身体を動かしたり物語に入ってみたり「ホーム」を一緒に創ってみたりしながら。
「演劇の1つ前のリーディング」ではなく、リーディングだからこそ見えてくるものを大事にしながら、ワークショップだけでは辿りつけないところに、物語の力を借りてお客様と一緒にいこうと思います。
必然的にリアルな体験が少なくなってしまった今、知らない誰かと出会い、一緒になって考え物語を共有し共に創作をする。
他者との出会いの中で「自分も世界も変わっていく」という体験・体感が出来る演劇になればと。
様々なホームで活躍しているキャストと、一家の大黒柱的な頼れるスタッフの皆様と、どう変化を楽しみながら創り上げていけるのか、今からワクワクしています。
「リーディング×ワークショップ」という新しい演劇のスタイルがみんなをどこに連れて行ってくれるのか。
一緒に楽しみましょう。僕らのホームを創ってみましょう。
12月に劇場で会えること、楽しみにしています。
スタッフ/キャスト
【作】神野誠人
【演出+ワークショップファシリテーター】橋本昭博
【出演】有吉宣人 佐久間麻由 田村優依 野口卓磨 渡邊まな実(五十音順)
【美術・衣裳】長峰麻貴
【照明】三谷恵子
【音響】小笠原康雅
【ヘアメイク】田中順子
【音楽】柳澤澄人(nameshop)
【舞台監督】齋木理恵子
【宣伝美術】和田みさき
ハッチアウトシアターとは
Hatch out(孵化する)という言葉が示す通り、これからの演劇界を担う新たな才能を発掘し、従来の公演形態にとらわれない新たな“演劇のカタチ”を共に作り上げる、世田谷パブリックシアターの新プロジェクトです。
若手演劇人を対象に、今回は“子どもに伝えたいこと/子どもと考えたいこと”をテーマに【子どものための短編リーディング戯曲】と、【演出+ワークショップファシリテーター】を公募。応募43作品より神野誠人の戯曲『ホーム』、50名の中から演出とワークショップファシリテーターに橋本昭博が選出されました。
シアタートラムでの上演を経て、今後は世田谷区内の小中学校や施設での巡回公演を予定しています。
<選出者コメント>
●【子どものためのリーディング戯曲】選出作品:『ホーム』
作:神野誠人コメント
戯曲『ホーム』は、ぎゅうっと縮こまって暗く沈んだ心に、ぽっと灯る一筋の光のような作品になればいいなと思い書きました。この作品が、橋本さんという演出家に出会い、演劇+ワークショップに立ち上がることで、子どもたちにとって他者との出会いの場に繋がったらと思っています。
“他者と出会う”ということは、“自己変容を伴うような衝撃”のことなのかもしれません。それゆえ、ただ漠然と他者と向かい合うだけでは、そのものの“魂”に出会うことはできません。“出会う”ということはとても難しいことです。その難しさも、この小さな物語とワークショップを通して、共に楽しんでいけたらいいなと思っております。今回の試みが、劇場に訪れた人たちの心に語りかけ、この世界を生き抜く上で少しでも支えになるものになれば嬉しいです。それでは、劇場でお会いできることを楽しみにしております。よろしくお願いします。
神野誠人 (じんの まさと)
1994年、福岡生まれ。滋賀県、山口県、神奈川県を経て8才で東京に引っ越す。2016年東京造形大学映画専攻卒。ドキュメンタリー映画作家の小川紳介の研究を行なうとともに、2017年、山形市民による映画制作ワークショップ『エンカウンター・シネマin Yamagata』にて制作支援者として参加。その他にも、多くの映画制作ワークショップにアシスタントとして参加する。2016年から2019年まで、世田谷パブリックシアターの演劇ワークショップにスタッフとして携わる。他者の物語を傾聴し、他者のまなざしにうつる風景を分有することを志し、協働制作を行ってきた。今後の更なる創作活動が期待されている。
●【演出+ワークショップファシリテーター】橋本昭博コメント
12歳で演劇に出会い、初舞台を踏みました。モノクロだった景色に色が付いたように世界が変わって「あー、これを職業にしたいなー!」と思ったことをよく覚えています。
まさに、演劇が人生を変えてくれました。
人生を変えるまでではなくても、もっとみんなに気軽に演劇に触れて欲しい、と思っています。
1+1の答えが、2にもマイナスにも無限にも可能性が広がる演劇の世界。あの時12歳だった僕もびっくりするようなワクワクするこの企画に、挑戦する機会を頂けてとても嬉しいです。戯曲を書いてくださった神野さんをはじめ、キャスト、スタッフ、そして、お客様と一緒に、大人が答えを教えるだけではなく、子どもたちと共に考えられる場を創っていきたいです。そして、自分自身、みんなに出会い成長していきたい所存です。選んでいただいた最初の卵として、しっかりと孵化(ハッチアウト)し、また新たな卵に繋げられればと思います。どうぞ、宜しくお願い致します!
橋本昭博 (はしもと あきひろ)
俳優・演出家・Moratorium Pants主宰。1985年、茨城生まれ。桐朋学園芸術短期大学卒。
2011年に演劇プロデュースユニット Moratorium Pants を旗揚げ。幼少期より、演劇・アートに触れ、12才で初舞台。俳優としての出演作に、2010年『新羅生門』(演出:横内謙介)、2013年『モバイル2:フラット・シティーズ』(シンガポールの劇団The Necessary Stage国際共同制作舞台)、2014年 『十二夜』(演出:森新太郎)。2016年『夏の夜の夢』(演出:扇田拓也)では、出演とともに演出補もつとめた。演出作品に、Moratorium Pants全作品のほか、2019年、穂の国とよはし芸術劇場の市民と創造する演劇 『リア王∼どん底から笑ってリターン∼』などがある。演劇ワークショップファシリテーターとして、学校や公共劇場で演劇的手法を使ったワークショップを行い、表現教育の現場でも活動をしている。2021年から地元である茨城県小美玉市の文化創造コーディネーターに就任。演劇を通して、地域に根差した文化創造を実践している、いま注目を集める演劇人である。
<審査員による選出者評価>
●関根信一 コメント
戯曲の応募作を読み、演出+ワークショップファシリテーターの応募資料を検討し、作家と演出家の出会いということを考えた。自分のことではない、誰かと誰かの出会いを考えるのはとても楽しい作業だった。新しい出会いの場では、どんな化学変化が起こるだろう。マリアージュという言葉がうかんだ。淡い色彩で描かれた印象の神野誠人さんの『ホーム』。対する橋本昭博さんのカラフルな饒舌さは、どんな演出でこの戯曲を立ち上げていってくれるだろう。どうなるかわからないという無謀な冒険ではなく、行き先に光があることが信じられる旅のはじまりをかんじている。静かさと饒舌さがどう出会うか。また、子どもたちにどう届くのか。出会ったことで生まれる新しい世界に期待したい。
●瀬戸山美咲 コメント
神野誠人さんの『ホーム』は動物たちが互いを受け入れる姿を通して、人間がどう生きるかを問いかけてくる戯曲です。明確に語られていない部分も多く、観た子どもたちが自由に想像できるよさがあります。この「余白」を面白く演出してくれそうな演出家・ファシリテーターとして橋本昭博さんを推しました。彼の演出は立体的で、ファシリテーションには遊び心があります。さまざまな考え方や生き方を認め合う場をつくれる人だと思います。神野さんと橋本さんがつくる『ホーム』が子どもたちと出会ったとき、どんな素敵なことが起きるのか。今からとても楽しみです。
初日コメント
作家・演出家兼ワークショップファシリテーターより、初日(12/10)を終えた心境についてコメントが届きました。
◆神野誠人(作)
多くの人は誰かと共に生きています。
しかしバラバラにも生きています。
それぞれがそれぞれの時間を生きています。
共にいることは難しいです。
一緒にいるはずなのに共にいる(そばにいる) と思えないことだってあります。
一歩関係がすれ違うと、それで別れてしまったりします。
そこには「さようなら」の言葉すらないかもしれないです。
孤独になり、1人閉じこもってしまい、深く深く孤独の谷を落ちていくことしかできなくなるかもしれない。
そんな時、ふっと差し伸べられる手があります。
それはどんなに温かいことでしょう。
しかし、残念ながらそれは滅多にあることではないのです。
だからこそ、自分が手を差し伸べられる時、差し伸べてみることが大事だと思っています。
そんなことを思いながら『ホーム』を書きました。
この物語が、ワークショップが、あなたの生き方を支えていくものになれば幸いです。
◆橋本昭博(演出+ワークショップファシリテーター)
ハッチアウト(孵化させる)シアターの第一弾。たくさん悩み、話し合い、稽古し試行錯誤を繰り返した日々。
すべては、今日の子どもたち(そして大人たち)の笑顔のためだったのだと。とにかく初日の今日は楽しく、元気で素直な子どもたちの反応や感想、疑問、圧倒的な想像力と発想に驚かされました。
たくさん支えてくださり、世界を共に創ってくれたスタッフ・キャストの皆様に感謝。そして、本当の意味でお客様と一緒に創る作品だと思います。
ラストシーンでは、これからの新しい劇場(演劇)のカタチ「ホーム」が僕の目の前には広がっていました。
明日からはきっと全然違うそれぞれの「ホーム」にまた出会えることを楽しみにしています。
ご来場のお客様へ
世田谷パブリックシアター/シアタートラムでは、新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、十分な安全対策を行い、館内の衛生管理につとめております。
お客様の安全な観劇のため、感染予防対策にご協力をお願いします。
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※新型コロナウイルス感染症対策のため、ご観劇当日に発熱・体調不良等がある方はご来場いただけません。該当する場合は、こちらからお問合せください。
劇場側からの返答にはお時間をいただきますので予めご了承ください。
◆本公演の上演時間は約1時間55分(第1部 50分/休憩 10分/第2部 55分)です。
◆会場でのお預かり及びご郵送などでの、出演者への生花・食べ物・生もの・お手紙などのプレゼントは一切お受け取りできません。
また、関係スタッフ・キャストへのご面会もお断りいたします。何卒ご了承ください。
当施設は複合施設となっており、安全のため、楽屋口および施設周辺での楽屋入り待ちおよび出待ち行為は一切禁止とさせていただいております。ご理解、ご協力のほど、お願い申し上げます。
新型コロナウイルスの感染症対策により、カウンターでの荷物のお預かりはいたしません。返金式ロッカーをご利用ください。(※ロッカーは数に限りがございます)
キャリーケース等もお預かりできかねますので、大きめのお荷物をご持参でのご来場はお控え頂けますよう、お願いを致します。皆様のご理解・ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
◆終演後はアンケートのご回答にご協力をお願いいたします。
当日券情報
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当日朝10:00~開演の2時間前まで世田谷パブリックシアターチケットセンター(電話03-5432-1515 )にて承ります。
但し、11:00開演の公演につきましては電話予約はございません。
2.劇場窓口
開演の45分前より、シアタートラムロビーの当日券受付 にて販売します。電話予約をされた方が優先となります。
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※前売券が予定枚数終了している公演では当日券の販売はございません。
※前売券は残席がある限り、前日までご予約を承ります。
【世田谷パブリックシアターチケットセンター】
公演日前日19:00まで、電話03-5432-1515にて受付
【世田谷パブリックシアターオンラインチケット】
公演日前日23:30まで受付
詳細は、世田谷パブリックシアターチケットセンター(03-5432-1515)までお問い合わせください。
転売行為の禁止について
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