概要

A チラシ_4502014年、17年にシアタートラムで上演された『炎 アンサンディ』は、文化庁芸術祭賞大賞や読売演劇大賞最優秀演出家賞など数多くの演劇賞に輝き、演劇界に大きな衝撃を与えました。その『炎 アンサンディ』を含む、レバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワドの“約束の血4部作”の1作目である『岸 リトラル』を、作:ワジディ・ムワワド、演出:上村聡史の同じタッグによる第2弾として、日本版を初演いたします。

本作は、『炎 アンサンディ』の人間関係や印象ぶかい場面を彷彿とさせる耳慣れた台詞が時折り聞こえてくる、『炎』に通じる衝撃作でありながらも、より強い狂気とストレートな魂の叫びを持つ物語としてシアタートラムの小劇場空間に立ち上がります。『炎』をご覧になった方にも、ご覧にならなかった方にも、思う存分に演劇の醍醐味を満喫していただける作品になるに違いありません。実力派スタッフ、キャストとともに作り上げる新たなる衝撃作の誕生に是非ご期待ください。

 

公式ツイッターはこちら@Kishi_Littoral

 

ストーリー
青年ウィルフリードはある夜、ずっと疎遠だった父イスマイルの死を突然知らされる電話をとった。
彼は死体安置所で変わり果てた姿の父親と対面する。ウィルフリードは自分を生んですぐにこの世を去った母ジャンヌの墓に、父の亡骸を一緒に埋葬しようと決意するのだが、母の親族たちから猛反対される。どうやら、彼の知らない父と母の関係があるようだ。その語られなかった封印された父母の過去とは何なのか? 突如起き上がった父の死体とともに、内戦の傷跡がいまだ癒えぬ祖国へ向けて、奇妙な父子の旅がはじまる……。

 

上村聡史コメント 『怒号と荘厳の岸に立って』
この物語は、死んだ父の埋葬場所を探し旅する子どもたちの話だ。しかし、既にこの世にはいない父が、事あるごとに子どもたちにつきまとう。さらには、かつて、父が話してくれた中世のおとぎ話の登場人物までもくっついてくるという始末。はたして、生の時間にいる子どもたちは、死や想像という不変にあるものを振り払って、生きる目的である埋葬するための場所を発見できるかどうか。とても荒唐無稽な筋立てが、このあたりが、この作品の大きな見どころだ。
そんな、破天荒な物語を前に、台詞の端々から強烈に感じる、生きていることの馬鹿馬鹿しさと美しさ、死んでいくことの儚さと希望、想像することの虚しさと狂喜、そのような人間が存在することで発生する様々な二つの対立が、岸を境に怒号をあげる海と、荘厳に佇む陸の姿が想像できる。そして、その怒りと厳かさの間に立つ個。この凄まじい情景を、物事が慣例化し、また無意識に慣例化されていく時代に生きる私たちの手で立ち上げようと思う。それは、決して容易な作業ではないが、その姿から、人類が生きてきた歴史に温もりを感じ、今を生きる現代に風穴が開くような、そのような深遠で勇敢なドラマに仕立てたいと思う。


舞台写真撮影:細野晋司


 2017年10月 戯曲リーディング『岸 リトラル』より 公演ページはこちら

スタッフ/キャスト

【作】ワジディ・ムワワド
【翻訳】藤井慎太郎
【演出】上村聡史

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ワジディ・ムワワド

上村聡史

 

 

 

 

 

 

【美術】 長田佳代子  【照明】 沢田祐二  【音楽】 国広和毅  【音響】 加藤 温
【衣裳】 半田悦子  【ヘアメイク】 川端富生  【振付】 新海絵理子
【演出助手】 五戸真理枝  【舞台監督】 大垣敏朗

 

【出演】
岡本健一 亀田佳明 栗田桃子 小柳友
鈴木勝大 佐川和正 大谷亮介 中嶋朋子

岡本健一

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亀田佳明

栗田桃子

小柳友

 

 

 

 

 

 

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鈴木勝大

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佐川和正

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大谷亮介

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中嶋朋子

演出家・出演者コメント

『岸 リトラル』は2017年10月のリーディング公演を経て、2月20日に本公演が開幕しました!
レバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワドの“約束の血4部作”の1作目である本作を、演劇賞をさらったシリーズ前作『炎 アンサンディ』と同じ上村聡史演出によりお届けいたします。人間関係や印象ぶかい場面、台詞など、『炎』に通じる衝撃作でありながらも、より強い狂気とストレートな魂の叫びを持つ物語としてシアタートラムの小劇場空間に立ち上がりました。
演出の上村聡史、父イスマイル役岡本健一、父の死を告げられ、その遺体を埋葬する場所を探しに旅立つ青年ウィルフリード役の亀田佳明、ウィルフリードの空想上の親友、騎士(ナイト)ギロムラン役ほかを演じる大谷亮介、ウィルフリードの亡き母ジャンヌと“歌う娘”シモーヌ役ほかを演じる中嶋朋子の初日コメントをお届けします。

上村聡史さん[演出]
初日を終えて感じたのですが、この作品はお客様と作り手が一体となって、想像力で「浄化」されるような作品だと思います。もちろん、そこに至るまでは辛いことも語らなくてはいけないですし、難しいか難しくないかでいうと、難しい芝居かもしれないです。でも心地よい爽快感もあって、感覚的に伝わることが大事な作品でもありますので、最後のシーンでのお客様の反応を見て、それを受け取っていただけたのかなと感じています。これを40日でつくれたのは、奇跡的なことなんじゃないかと。実力のあるスタッフと、セリフを真摯に届けるキャストが集って、そのチームワークがあったからこそできたことだと思います。
破壊力のある熱量で「死者」のイメージを覆す岡本健一さん、ナイーブさをもちながら言葉を紡ぐ亀田佳明くん、みんなの合わせ鏡として存在してくださる大谷亮介さん、そして中嶋朋子さんが登場すると世界観が大きく広がり、栗田桃子さんの言葉を記憶に刻み込むような声、小柳友くんのまっすぐさ、鈴木勝大くんの知性、佐川和正さんの熱量がみんなあわさって、若いころのワジディ・ムワワドの理想が描かれた世界をつくりあげてくれました。ステージを重ねるごとに熟成してお客様に届けられたらと思っています。

岡本健一さん[イスマイル役]
オリンピックに負けない感動と興奮、あと生のエネルギーというものを、この劇場に来たら感じてもらえると思います。いまここに生きている自分たちへのメッセージを、この作品は伝えてくれるような気がしています。
この登場人物たちは様々な人との出会いによって人生がいい方向に変わっていく。それと同じように、僕たちも上村くんが船頭となって導いてくれる船に、みんなで全身全霊を込めて信じて乗っかっていく。そしてその船から海へ落ちたら落ちたで、まあいいんじゃないか、と落ちてしまった人の感想を聞く、「どうだった?海の中は?おぼれたとき、苦しさはどんな感じだった?」みたいに。
自分が演じる父イスマイルは既に死んでいるという設定ですが、自分自身死んでしまった人も、目には見えていないだけで存在している感じがします。亡くなった先輩や仲間たち、そしてアーティストやミュージシャン達からものすごい刺激を受けていることを常に実感しています。彼らの遺した足跡や遺品は、確実に今を生きているという力がありますよね。父イスマイルとして、「死人」として目を閉じて舞台上にいるときには、波動というか、どこに向かうのかわからないような見えない流れを感じています。この波に自分も乗りながら、最後はお客様を巻き込んでいきたいと思っています。

亀田佳明さん[ウィルフリード役(イスマイルの息子)]
初日を終えましたが、明日またどういう風に挑めるか、という危機感のような、緊張感のような、落ち着かない状態のなか、初日乾杯でビールを飲んでいます(笑)。上村さんは作品の根っこを掘り下げることに対して労をいとわない、さぼらない、ひたすら掘り下げる。ですので、こちらもつきつけられる発見が多くあります。共演者の皆さんもとてもクリエイティブで、見ていて自分はこう思うというポジティブな発言がたくさん飛び交う現場で、とても助けられています。
常に舞台上にいるウィルフリードとしては、写し鏡のように相手役の方と向き合うことでしか演じられないと感じています。千秋楽までとにかく瞬間瞬間、高みを目指してウィルフリードとして存在していきたいです。

大谷亮介さん[騎士ギロムラン役/監督役/ワザアン役]
初日を終えてまず「いやあ、よく頑張った、ホントよかった!」と、舞台袖で共演者と喜び合いました。3時間半の翻訳劇、ほぼ全員が何役も演じるので出ずっぱり、セットも入り組んでいるというハードな芝居をやりきったのは、いろんな感慨があります。と同時に、千秋楽までこれをやるんだという緊張感もあります。
ウィルフリードの空想上の人物である騎士ギロムランと映画監督、あと盲目の老人ワザアンの3役を演じるなかで、特に抽象的なギロムランをどう演じるかというのは稽古場では苦労をしました。でも実際に、人間には現実だけでなく、頭のなかには空想が常にあるものなので、現実をただ辛く描くだけではないこの作品でも、必要な登場人物だと思って演じています。


▼中嶋朋子さん[ジャンヌ役(イスマイルの亡妻)シモーヌ役 ほか]
旅が始まった!という気持ちです。初日の公演で「お客様が受け止めてくれている」「一緒に旅をしている」という実感が波のように襲ってきました。そして自分たちでは見つけられないゴールに、急に連れて行ってくれた感じがして、とても嬉しかった。すごい感覚、体験でした。
私が演じる母ジャンヌと歌う娘シモーヌ、そして栗田さんが演じるジョゼフィーヌには「女性性」「母性」など、どんな人にも深いところでつながっていく部分が描かれていると思います。ムワワドさんが仲間たちと創り上げたエネルギーがこの戯曲の中にあるので、それと同じようにみんなで意見を出し合い、自分たちの力をぶつけあいました。板に乗っている私たちは、旅を続けるのみで、道筋もゴールも決めずに行くことに意味がありそうです。そうしたらお客様にいざなってもらえる。安心して荒波に飛び込んで行こうと思います。

 

 

当日券情報

1.電話予約
当日朝10:00~開演の2時間前まで世田谷パブリックシアターチケットセンター(電話03-5432-1515 )にて承ります。

2.窓口販売
開演の45分前より、シアタートラムロビーの当日券受付にて販売します。

※前売券は残席がある限り、前日までご予約を承ります。
・世田谷パブリックシアターチケットセンター
公演日前日19:00まで、店頭&電話03-5432-1515にて受付
世田谷パブリックシアターオンラインチケット
公演日前日23:30まで受付

詳細は各公演日当日の10:00以降に、世田谷パブリックシアターチケットセンター(03-5432-1515)までお問い合わせください。

チラシ

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リーディング舞台写真

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舞台写真撮影:細野晋司

動画

舞台写真

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メディア情報

▼劇評
3/10(土)産経新聞 “自分探しから鎮魂の旅へ”
3/9(金)公明新聞 “蜘蛛の巣状の物語が作動”
3/2(金)日経新聞 夕刊 “死の記憶に苦しむ者たち” 
3/1(木)毎日新聞 夕刊 ”心震える魂の遍歴”
3/1(木)朝日新聞 夕刊”「生」の光”感じる演出”
2/27(火)読売新聞 夕刊 ”漂う混沌のエネルギー”

▼初日コメント・レビューなど
3/2(金)演劇キック ワジディ・ムワワドの“約束の血 4 部作”の1作目『岸 リトラル』上演中!
3/1(木)ローチケ演劇宣言!B版 初日コメント&舞台写真が到着!
2/26(月)エントレ ワジディ・ムワワド×上村聡史舞台「岸リトラル」がシアタートラムで開幕
2/26(月)イープラスSPICE 生と死のはざまで揺れる父親を埋葬するための旅・・
2/26(月)チケットぴあ 死者への思いに満ちた『岸 リトラル』シアタートラムで開幕!
2/21(水)イープラスSPICE 上村聡史演出「岸 リトラル」開幕、父子の壮大なロードムービー

▼インタビュー・公演紹介など
2/19(月)フォーサイト 大谷亮介インタビュー
2/17(土)omoshii 小柳友×鈴木勝大インタビュー
2/15(木)朝日新聞 夕刊 岡本健一×亀田佳明インタビュー
2/15(木)毎日新聞 夕刊  亀田佳明インタビュー
2/14(水)演劇キック 小柳友×鈴木勝大インタビュー
2/12(月)バイラ3月号 中嶋朋子インタビュー
2/10(土)中央公論 公演案内
2/7(水)大人のおしゃれ手帖 中嶋朋子インタビュー
2/2(金)シアターガイド 上村聡史×岡本健一×亀田佳明インタビュー
2/1(木)エクラ 岡本健一インタビュー
1/27(土)STAGE SQUARE 上村聡史 ×岡本健一インタビュー
1/27(土)BEST STAGE 上村聡史 ×岡本健一×亀田佳明インタビュー
1/27(土)エンタステージ 小柳友×鈴木勝大インタビュー
1/23(火)週刊朝日 岡本健一インタビュー
1/15(月)イープラスSPICE 中嶋朋子インタビュー
1/6(土)イープラスSPICE 上村聡史インタビュー
12/28(木)チケットぴあ 上村聡史 × 中嶋朋子インタビュー
12/28(木)Yahoo! ニュース 上村聡史 × 中嶋朋子インタビュー

公演日程表

◎=終演後ポストトークあり
3/1(木)14:00の回 出演=上村聡史 岡本健一 亀田佳明
3/6(火)14:00の回 出演=上村聡史 岡本健一 中嶋朋子 栗田桃子

※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます

★=記録用のカメラが入ります