概要
劇場へなかなか足を運ぶことができない方々に気軽に演劇を楽しんでいただこうと、世田谷パブリックシアターが2010年(平成22年)からおこなっている、@ホーム公演(あっとほーむこうえん)。オリジナルな芝居を作って、劇場から地域に暮らす人たちのもとへ運ぶ、移動劇場です。
今年は、新作『チャチャチャのチャーリー ~さようなら涙くん~』を、区内の特別養護老人ホーム、デイ・サービス、障害者施設で上演します。
これまで9年間、@ホーム公演全作品にかかわってきた作・演出のノゾエ征爾と、俳優たち。今回はそこにミュージシャンの田中馨(たなかけい)も出演者として加わって、音楽と歌が楽しい、おかしくてちょっぴりせつない物語がはじまります。
ストーリー
あるところに、ふる~い骨董品屋さんを営む、お鼻の大きい鼻デカ兄弟がいました。いつもならお店にいるはずの兄弟ですが、なんと、弟(井本洋平)は気がつくと、見知らぬ国の浜辺に打ち上げられていました。兄(ノゾエ征爾)にしかられて、泣きながら海をながめていたとき、あやつり人形チャーリー(山本光洋)と一緒に荒波にのまれて、ここまで流されてきたのです。するとそこに、ポンポ(田中馨)とピンピ(たにぐちいくこ)という名前の兄妹がやってきます。ふたりは、キューピー魔女によってこの国の人たちがみな、ゼンマイ仕掛けにされてしまったと言います。チャーリーはみんなを助けようと、鼻デカ弟たちを引き連れて、魔女が住む西の森へと出発します。そして、みんなの冒険を待っていたものは…。
スタッフ/キャスト
【脚本・演出】ノゾエ征爾
動画
感想
施設の職員さんからいただいた、観劇の感想より(2017年『チャチャチャのチャーリー ~愛しのお姫さま~』)
・会場は大きな笑い声と笑顔に包まれて、みなさんがとても喜びながら公演を見ていた。
・今回はどんなお話なのか、みんな始める前からワクワクドキドキしていた。
・一緒に歌を歌ったり、手をたたいたりして、とても楽しそうだった。
・一年分の楽しさを観たような気がする、と喜んでいた方もいた。
・ふだん目をつぶって入眠しがちな方が、目をぱっちりと開けて見ている姿が印象的だった。
・公演が終わった後も、パンフレットを見ながら「チャーリー!」と指差しているのを見て、
本当に楽しかったのだと伝わってきた。
・ふだん人前ではあまり発言しない方が、みずから手をあげて感想を言ったのに驚いた。
・華やかな衣裳や迫力あるお芝居に大満足していた。