概要
劇場へなかなか足を運ぶことができない方々に気軽に演劇を楽しんでいただこうと、世田谷パブリックシアターがおこなっている、@ホーム公演(あっとほーむこうえん)。オリジナルなお芝居を作って、劇場から地域に暮らす人たちのもとへ運ぶ、移動劇場です。
この公演は、施設の利用者さんがふだん生活しているラウンジや食堂などの一角に舞台道具を設置して、床の上で、みなさんの目の前で演じます。脚本・演出のノゾエ征爾と俳優たちは、今度はどんなふうに楽しんでいただこうと、毎年、工夫をこらして作品づくりをしています。
そうして今年で10周年。初演から毎年呼んでいただいている施設もあります。近隣に住む方々にお声掛けをして利用者さんと一緒に観劇される施設もあります。どの施設でも、公演対応と会場準備をしてくれるのは、日ごろ利用者さんの介護や世話をしている職員さん。劇場と施設をつなぐ、あっとホーム公演の大切なパートナーです。
さて今年は、新作『チャチャチャのチャーリー ~10周年だよ、チャーリー誕生秘話~』を区内の特別養護老人ホーム、デイ・サービス、障害者施設、全16カ所で上演します。
あっとホーム公演の第1作目から登場している、あやつり人形チャーリー。人形なのに、人情深くてお人好し。しかも、ひとりでに動いて、おしゃべりもする! パントマイマー・山本光洋が演じ、ノゾエ征爾が描くチャーリーは、恋をしたり人助けをしたり悪ものとたたかったりと、この10年間、大活躍をしてきました。そしていよいよ、チャーリーの誕生秘話があきらかに。いったいどんなヒミツが隠されていたのでしょう‥‥!
公演の模様は随時facebookでお知らせしていきます。
これまでの「@ホーム公演」のアーカイブはこちらから。
スタッフ/キャスト
動画
感想
施設の職員さんからいただいた、観劇の感想より(2018年『チャチャチャのチャーリー ~さようなら涙くん~』)
・ 活き活きした演技に引き込まれ、利用者さんの表情がとても明るくなっていたように思う。
・ 歌が苦手な方が一緒に歌っているのがうかがえてよかった。
・ 涙を流して笑っている方もいた。
・ 初めて鑑賞される方も多く、「どんな演目?」「何かするの?」と朝からワクワクされている方も多かった。
・ 生で演劇を見る機会を得られてとてもよかった。臨場感、迫力が利用者さんに刺激になった。
・一緒に歌を歌ったり、手をたたいたりして、とても楽しそうだった。
・一年分の楽しさを観たような気がする、と喜んでいた方もいた。
・ふだん目をつぶって入眠しがちな方が、目をぱっちりと開けて見ている姿が印象的だった。
・ふだん人前ではあまり発言しない方が、みずから手をあげて感想を言ったのに驚いた。