ワークショップ+レクチャー->ワークショップ/レクチャー->ドラマ・リーディング17

ドラマ・リーディング17
 
『4時48分 サイコシス』
4.48 Psychosis by Sarah Kane
 

 
『4時48分 サイコシス』は、ヨーロッパ現代演劇の最先端をいく、イギリスの女性劇作家サラ・ケインの遺作で、美しい詩のようなテキストが、力強い劇構造のなかに結晶となって輝く、珠玉の小作品です。今回は、ドラマ・リーディングとしては初めて、若手の女性演出家・阿部初美を迎え、今井朋彦(平成13年度読売演劇大賞・優秀男優賞)、洪仁順、谷川清美(演劇集団円)らのフレッシュな俳優陣とともにお届けすることになりました。
 
作者のサラ・ケインは1971年生まれ.95年1月ロイヤルコート劇場で上演された処女作『ブラステッド』は、壮絶な暴力描写と性表現で観客の度肝を抜き、演劇界にとどまらず、社会的な出来事として新聞の一面を飾りました。ベケットやハロルド・ピンターの影響をうけ、極限状態における人間の真実の姿を描いた作品世界によって、若者から熱狂的な支持を受けたものの、神経衰弱に陥ったケインは、99年2月『4時48分 サイコシス』脱稿後に自殺。28歳の若さでこの世を去りました。しかし、その記念碑的な作品群は、いまもなお共感を集め、世界各地で上演され続けています(フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、アメリカ、ブラジルなど。今回が日本での初演)。
 
98年の秋からよく99年の冬にかけて,ケインは毎朝4時48分ちょうどに目が覚め、暗闇のもっとも深いこの時間に、混濁した頭が冴え渡り、本作品を執筆していたといわれています。『4時48分 サイコシス』は、そんなサラ・ケイン自身を思わせる主人公が神経衰弱との格闘の末、ついに自殺へといたるまでを記した作品です。
 
――首のところに点線が見える。その下に文字。「ここからお切りください」。
 (『4時48分 サイコシス』テキストより)
 
 
[作] サラ・ケイン
[翻訳] 谷岡健彦
[演出] 阿部初美
[出演] 今井朋彦、洪仁順、谷川清美
[日程] 7月20日(祝) 午後7時
7月21日(日) 午後2時
[場所] シアタートラム
[料金](全席自由・税込)  1000円
[前売開始] 6月1日(土)
[チケット取扱] くりっくチケットセンター 03‐5432‐1515
チケットぴあ 03‐5237‐9999
  

TOP
 
back
 
home
  next