ワークショップ+レクチャー->ワークショップ/レクチャー->ドラマ・リーディング16 |
ドラマ・リーディング16 | ||||||||||||||||||
『ささやく声』 | ||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
ロンドン。青年レイが病院を出る。レイは精神分裂病で、時々記憶を喪失しては姿を消し、そのたびにいつも、唯一の肉親である兄が引き取り役になっている、まわりの緑も、空も、太陽も、レイの目にはなぜか色褪せて見える。 レイは街角で乱暴ざたに遭遇し、無謀にも止めに入って殴られてしまう。そのときに出会った娘ローラに恋をするが、薬を飲むのを拒んでいたレイの精神状態は極度に不安定になっていく。そして、強い人間になれなかった自分に決着をつけようとしたその時、レイの耳に声が聞こえる。 「声が言っている。僕は・・・どこかに行って・・・何かを見つけるべきだって。記憶と一緒に・・・生きる道を・・・探せって・・・」 作者ジョー・ペンホールは1990年代のイギリスに輩出した若手劇作家のひとり。精神分裂病の青年を主人公に、現実の世界とうまく関われない人間の孤独と、暴力や欺瞞に病んだ現代社会を映し出したこの作品は1994年に初演され、ペンホールは、一躍注目される存在となった。
|
▲TOP
|
||||