世田谷パブリックシアター 2004年5月〜2005年3月プログラム
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○芸術監督企画
○レパートリーの創造
○海外演劇の創作
○海外への発信と国際共同制作
○地域にむけた教育普及活動
○国内団体との提携公演、その他
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○芸術監督企画作品
「この辺りの者でござる」という精神を基本に、私たちが生きる時代や地域、また伝統をきちんと見すえた作品づくりをおこなって、現代の古典として世界にも通じるような普遍的な劇作品の創作を目指します。
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・子午線の祀り
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作 |
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木下順二 |
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演出 |
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観世榮夫 |
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出演 |
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野村萬斎、高橋惠子、嵐 広也、他 |
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日程 |
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2004年 12月10日〜28日 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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新劇的なドラマと古典の語りが一体となった木下順二の名作『子午線の祀り』に、能、狂言、歌舞伎、現代演劇の一線で活躍する俳優、スタッフがジャンルを越えて集まり、新しい日本の演劇作りを行います。 |
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・狂言劇場
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企画 |
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野村萬斎 |
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演出 |
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野村万作、野村萬斎、他 万作の会 |
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主演 |
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野村萬斎 |
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日程 |
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2005年 3月 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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芸術監督野村萬斎が自ら企画し、古典狂言や新作狂言等を上演するシリーズです。
現代演劇とコンテンポラリーダンスの発信地である世田谷パブリックシアターに能舞台を設け、狂言の持つ現代性や演劇性に焦点をあてたプログラムを組んでお客様に届けます。
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・現代能楽集 求塚
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企画監修 |
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野村萬斎 |
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作・演出 |
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鐘下辰男 |
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出演 |
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吉本多香美、千葉哲也、今井朋彦、佐戸井けん太、藤井びん、 品川徹 |
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日程 |
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2004年 7月10日〜25日 |
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会場 |
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シアタートラム |
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能の戯曲やその舞台構造を活かしながら現代化するこのシリーズの第二弾です。能の原作にある、二人の男に求愛され、自らの命を絶ち、堕ちた地獄の中でも苦しむ女の物語を、気鋭の劇作家、演出家の鐘下辰男が現代演劇として蘇らせます。 |
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・MANSAI◎解体新書
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企画・構成 |
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野村萬斎 |
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日程 |
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その伍 2004年 8月23日
その六 2005年 2月21日 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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様々な芸術の分野からゲストを招いて、共通するテーマをもとに、トークとパフォーマンスを行います。
それぞれの分野に固有の要素とそこに共通する「表現の本質」を探る、実験精神にあふれた企画で、そこで生まれた成果や発見は、その後の劇場の創造活動の中へと取り入れられてきました。
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○レパートリーの創造
この新シリーズでは、日本の現代演劇の中から優れた戯曲を取り上げ、それを当劇場のレパートリーとして再創造することが第一の目標となっています。人々の心の糧となり、社会の鏡として人々の価値観に変化を与えてきた演劇が、本来持っているはずのダイナミックな本質を探究することがねらいとなっています。
そのスタートにあたって、娯楽性と人間を見つめる鋭い批評性をあわせもつ優れた劇作で、いま演劇界で熱い注目を集める劇作家の永井愛の世界に取り組みます。
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・時の物置
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作 |
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永井愛 |
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演出 |
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江守徹 |
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日程 |
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2004年 6月5日〜20日 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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出演 |
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有馬稲子、辰巳琢郎、雛形あきこ、根岸季衣、河合美智子、江守徹 他 |
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永井愛の代表作となった戦後生活史劇の第一部。時は1961年の高度経済成長期。東京に暮らす貧しくも気位の高い一家に、一台のテレビがやってくることがきっかけとなって生まれる、家族の関係の微妙な変化が描かれていきます。
演出には文学座の江守徹を迎え、日本社会が大きく変化した60年代という時代の風景を卓越したリアリズムの手法で浮き彫りにします。 |
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・見よ、飛行機の高く飛べるを
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作 |
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永井愛 |
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演出 |
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アントワーヌ・コーベ |
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日程 |
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2004年 10月末〜11月21日 |
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会場 |
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シアタートラム |
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出演 |
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井川遥、魏涼子、山谷典子、もたい陽子、伊勢佳世、中村美貴、 村松えり、小崎友里衣、笠木誠、谷川清美、八木昌子、冷泉公裕、
塩山誠司、久保酎吉、大方斐紗子、藤沼剛 (出演順) |
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『時の物置』の一家の祖母(延ぶ)が過ごした青春時代の物語であり、1911年(明治44年)愛知県岡崎の女子師範学校の寄宿舎が舞台となります。延ぶとその同窓生初江は、女性解放に関わる夢をつかのま共有しますが、やがて社会の趨勢に押し流されて別々の道を歩みだすまでが描かれます。
演出には、フランスの現代演劇の世界で活躍する演出家のアントワーヌ・コーベを迎え、永井愛の劇世界が秘める新しい演劇の可能性に迫ります。
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○海外演劇の創作
海外の古典や近代劇を新しい翻訳や解釈で上演していき、幅広い観客層の興味に応えられる、知的かつ洗練された舞台芸術の作品を創作します。
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・リア王の悲劇
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作 |
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W.シェイクスピア |
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翻訳 |
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近藤弘幸 |
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演出 |
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佐藤信 |
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日程 |
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2004年 9月27日〜10月11日 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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出演 |
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石橋蓮司、
内山森彦、大鷹明良、大森博史、片岡弘貴、斉藤歩、
辻萬長、手塚とおる、二瓶鮫一、ハラトモヒロ、真那胡敬二、
石橋けい、冨樫真、中川安奈、他 |
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昨年の『ハムレット』に続き、新しい翻訳によるシェイクスピア作品を佐藤信の演出、近藤弘幸の翻訳で上演します。
リア王を演じるのは、演出家佐藤信が当劇場の劇場監督時代に演出した『ライフ・イン・ザ・シアター』や『ゴドーを待ちながら』で卓抜した俳優術を見せて多くの観客を魅了した石橋蓮司です。
また石橋を含め、今回参加する第一級の俳優陣と佐藤信の新演出があいまって、現代に生きる人間のドラマとして蘇る、シェイクスピアの古典『リア王の悲劇』に期待が高まります。
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・ファンタスティックス
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脚本・作詞 |
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トム・ジョーンズ |
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作曲 |
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ハーヴェイ・シュミット |
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演出 |
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宮本亜門 |
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日程 |
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2005年 2月 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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出演 |
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井上芳雄、山路和弘、斉藤暁、沢木順、なすび、水野栄治、二瓶鮫一 他 |
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2003年に財団法人地域創造の公共ホール演劇製作ネットワーク事業として制作され、高い評価を得たミュージカル作品の再演です。
ブロードウェイでのロングランで成功を遂げたミュージカル作品ですが、それを演出家の宮本亜門は、大人から青少年まで幅広い日本人の観客が、身近な物語として楽しめるミュージカルに作り上げました。
日本各地の公共ホールからの熱い再演の要望を受けて、今年も全国各地で公演することになりました。
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○海外への発信と国際共同制作
世界で国際的に活躍を続けるアーティストたちと日本の演劇人たちが共同作業をおこなう機会をもうけ、より普遍的な視野や価値観を孕む作品を制作し、それを世界にむけて発信します。
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・エレファント・バニッシュ―村上春樹短編集『象の消滅』(英語版)より
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演出 |
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サイモン・マクバーニー |
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日程 |
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2004年 6月26日〜7月11日 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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出演 |
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吹越満、高泉淳子、宮本裕子、
高田恵篤、立石凉子、瑞木健太郎、望月康代 |
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ツアー |
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ニューヨーク、ロンドン、パリ、ロサンジェルス |
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村上春樹原作の英語版短編集「象の消滅」をもとに、昨年度制作して日本とイギリスで高い評価を得た作品を再演します。
今回は、アメリカのリンカーン・センター・フェスティバル、フランス、イギリスと4ヶ月におよぶ海外ツアーを世田谷パブリックシアターでの公演のあとに行います。。
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・アジア現代演劇コラボレーション
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日程 |
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2005年 3月 |
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会場 |
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シアタートラム |
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インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、アメリカ、日本の7カ国から16人の劇作家、演出家が集まって集団創作した作品を、発表します。日本からは、劇作家、演出家の川村毅と鐘下辰男が参加しています。
これまでの2年間に、すでに4回のワークショップが積み重ねられ、そこで生まれてきたアイデアをもとに、最終的な劇作品の内容は、今年の10月にフィリピンで行われるワークショップで決定されます。
多様なアジアの文化や歴史を万華鏡のように反射する、これまでにない新たなアジア演劇の誕生を目指して、16人の参加者は作業を続けています。 |
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○地域にむけた教育普及活動
昨年以来、地域の学校にむけて積極的にアウトリーチ活動を展開してきましたが、今年も引き続き取り組んでいきます。
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・古典芸能鑑賞教室
「狂言ワークショップ+パフォーマンス」の区内施設での公演
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対象 |
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区内小学校の六年生全員 |
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時期 |
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2004年 6月 |
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会場 |
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世田谷区民会館など区内文化施設 |
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「万作の会」のワークショップ付き狂言公演を区内の文化施設に出かけて、区内の小学6年生の全員を対象に上演します。
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・学校向けのワークショップ事業
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対象 |
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区内の小中学校のクラス単位 |
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時期 |
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通年 |
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所 |
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区内小中学校の講堂、体育館等 |
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「万作の会」のメンバーによる狂言ワークショップ、伊藤キムのダンス・ワークショップ、イギリスのロイヤル・ナショナル・シアター派遣の俳優による演劇ワークショップなど、世田谷パブリックシアターが窓口となり、区内小中学校にむけて、校内でクラス単位の身体表現のワークショップを行います。
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・ワークショップ体験型公演の学校ツアー
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対象 |
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区内の小学生高学年、中学生低学年 |
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時期 |
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2004年 6月、10月 |
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所 |
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区内小中学校の15校程度 |
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イギリス、ロイヤル・ナショナル・シアターのエデュケーション部と共同で、昨年制作したワークショップ体験型公演は、昨年度は13校巡演しましたが、今年は区内学校の要望を受けて、さらに15校ほどの小中学校を対象に再演します。
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○国内団体との提携公演、その他
地方の公共劇場との提携公演、国内の様々な劇団、ダンス・カンパニーとの提携・共催公演を今シーズンも引き続き行っていきます。日本の舞台芸術のために充実した創造環境を調え、多くの団体から期待される上演拠点となることを目指します。
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・地方公共劇場との提携公演
松本市民芸術館制作 『コーカサスの白墨の輪』
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作 |
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ベルトルト・ブレヒト |
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演出 |
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串田和美 |
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日程 |
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2005年 2月 |
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会場 |
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世田谷パブリックシアター |
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・提携公演
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演劇では、これまでの提携公演で優れた成果を上げてきた遊機械オフィス、二兎社などと引き続き提携公演を行っていきます。
ダンス分野では、「SePT独舞」や「二十一世紀舞踊」のシリーズを、数多くの舞踊家、ダンス・カンパニーと提携しながら、今シーズンも引き続き行っていきます。
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・アートタウン・フェスティバル
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所 |
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キャロットタワー
世田谷パブリックシアター、シアタートラム
三軒茶屋、太子堂地区商店街 |
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時 |
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2004年 10月後半 |
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劇場近隣の地域商店街と連携して、大道芸のフェスティバルを開催します。
劇場を中心に三軒茶屋地区一帯が、身体芸術の祝祭空間へと変容します。
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