概要

2015年7〜8月、世田谷パブリックシアターは文学座・兵庫県立芸術文化センターとの共同制作作品として、シェイクスピア作『トロイラスとクレシダ』を上演いたします。戦争の中で翻弄される男女を主人公とした本作は、悲劇的でありながら喜劇的・笑劇的・風刺劇的要素も多く含むことから、シェイクスピア作品の中でもっとも分類困難な“問題作”とされている作品です。そのため日本のみならず、世界的にも上演機会の稀な作品として知られています。
今回、その異色作の演出をつとめるのはシェイクスピア作品を数多く手がける、日本を代表する演出家のひとり、文学座の鵜山仁。『トロイラスとクレシダ』と同じく世界的にも上演が稀な『ヘンリー六世』三部作一挙上演にて、2010年読売演劇大賞の大賞・最優秀作品賞および最優秀演出家賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した鵜山が、再びシェイクスピアの大作に挑みます。主役トロイラスを演じるのは、今年、第22回読売演劇大賞・最優秀男優賞を受賞したばかりの浦井健治。前述『ヘンリー六世』でも主演をつとめ、紀伊國屋演劇賞・個人賞と読売演劇大賞・杉村春子賞を受賞しました。シェイクスピア×鵜山仁×浦井健治の黄金の組み合わせが日本のシェイクスピア上演史に新たなページを刻みます。
その他、ソニン、岡本健一、渡辺徹、吉田栄作、そして江守徹など豪華出演陣を迎えます。
シェイクスピア劇の中でも上演回数が少ない“問題作”だからこそ、他作品では味わうことのできない新鮮な感動と衝撃を呼び起こす作品となるでしょう。

この見渡す限りの崩壊を前にして
『トロイラスとクレシダ』の全面的な価値の崩壊。愛、信義、名誉、平和、幸福、すべての善きものが、ここではあっけなく砕け散ってしまう。
だがこの人生もこの世界も、とにかく浮き沈みが世のならい。だから問題はどのポイントで幕を下ろすか。浮きのピークで幕を切ればそれは喜劇ということになるし、どん底で芝居が終わってしまえば、それは悲劇ということになる。それだけのことだ、多分。だからこの唖然とするような焦土を前にしても、別にたじろぐことはない。一夜明ければ、すべてが再建のエネルギーに転化するに違いない。
しかしこの崩壊から、我々は目をそらしていないか?それが我々自身のもたらした災禍だということを、誤魔化そうとしてはいないか? 善きものと悪しきものの戦いの種は、我々自身の身の内に既に内包されている。その種が、外界との化学変化を通じてある時は悪として発現し、またある時はその悪を浄化する。そんな自己浄化、自家中毒の連鎖が、人間とこの世界の関わりの、当たり前のサイクルなのだ。そしてこの上昇と下降の絶えざる運動こそが、実はむしろ善悪を超えた、根本的な「善きこと」なのではないかと思う。
大切なのは理想と現実の対立というような二律背反に関して、そう簡単に手打ちをしないことだ。むしろその矛盾、確執を最大限に表現することが、より善き世界の再現に役立つ。崩壊し果てた様々な価値の残骸を徹底的に吟味し、崩壊エネルギーのドラマを克明に再現すれば、間違いなく途方もない創造のエネルギーが、逆説的に立ち上がるはずだ。     鵜山 仁

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[ご観劇のお客様へのお願い]
本公演では演出の都合上、客席の最前列の空間、または客席通路がアクティングエリアになることがございます。客席の最前列、または通路側のお席にお座りのお客様は、お手荷物をお席の下、またはお膝の上にお置きくださいますようお願い申し上げます。
ご不便をおかけ致しますが、ご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。
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★補助席発売決定★
6月7日(日)午前10時より世田谷パブリックシアターチケットセンターにて補助席&S見切れ席発売決定!詳細はこちらから
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◇スタンド花・楽屋花について
ロビー・楽屋スペースの関係上、誠に勝手ながら「スタンド花・楽屋花」は全てお断りさせていただきます。

◇入り待ち出待ちについて <詳細を変更しました>
当劇場は複合施設となっており、安全管理のため、地下駐車場内や駐車場出入り口での入り待ち出待ちは禁止とさせていただきます。
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スタッフ/キャスト

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撮影=細野晋司

[作] ウィリアム・シェイクスピア
[翻訳] 小田島雄志
[演出] 鵜山仁
[美術] 島次郎 [照明] 服部基 [音響] 秦大介 [音楽] 芳垣安洋 高良久美子
[衣裳] 原まさみ [ヘアメイク] 鎌田直樹 [ファイティング] 渥美博
[演出助手] 稲葉賀恵 [舞台監督] 北条孝

[出演]
浦井健治 / ソニン / 岡本健一 / 渡辺徹 /
今井朋彦 横田栄司 / 鵜澤秀行 斎藤志郎 高橋克明 /
櫻井章喜 石橋徹郎 鍛治直人 / 松岡依都美 荘田由紀 吉野実紗 /
木津誠之 神野崇 内藤裕志 宮澤和之 / 廣田高志 若松泰弘 植田真介 /
浅野雅博 小林勝也 /
吉田栄作 / 江守徹

[演奏] 芳垣安洋 高良久美子

初日コメント

シェイクスピアの問題劇『トロイラスとクレシダ』が、万雷の拍手に迎えられてついに開幕!
本作の舞台装置はせり出して客席と地続きになっており、登場人物たちは客席の間を縦横に動きまわり、我々観客に対しても語りかけます。さらに全編を彩る打楽器の音色がめくるめくシーンにぴたりと寄り添い、時に恋人たちの胸の高鳴りを増幅させ、また時に戦場に赴く将軍たちを鼓舞しながら、舞台と客席を包み込み臨場感を何倍にも高めます。
紀元前のトロイ戦争の時代と、400年以上前のシェイクスピアの時代、そして現代の接点が鮮やかに浮き彫りになる、シェイクスピア劇の醍醐味を十二分に味わえる興奮のエンターテインメント作品となっています。どうぞお見逃しなきよう。

初日公演を終えた、現在の心境について語っていただきました。

鵜山 仁
「問題劇」といわれているだけあって見どころが多く、ラブストーリーとしてもグロテスクな喜劇としても受け取ることができる作品、条理と不条理、笑いと涙が混在している芝居なのだとお客様に教えていただきました。矛盾したものがぶつかり合うと芝居は弾んでいくもので、この先も右肩上がりに良くなっていくと思いますので、ぜひ皆さんにご覧いただきたいです。

浦井健治
キャスト全員で鵜山さんの演出を信頼し、稽古してきた毎日でした。一致団結してやってきたチームワークがお客様にメッセージとして届き、想像以上の反応をキャッチボールのように返していただけたことに、役者もスタッフも高揚しています。お客様に必ず何かしらの満足していただけるプレゼントができるように、メンバー誰一人欠けることなく千秋楽までやり切りたいです。

ソニン
私たちは鵜山さんの演出のもと、カンパニーとしてこの作品のメッセージを発信していますが、最終的にはその日のお客様がどう捉えるかによって、この作品の「色」が決まるのだと感じました。この作品ほどそのように感じたことはありません。毎日初日を迎える気持ちでゼロから始めて、その日のお客様と対峙し、この作品を作り上げていきたいと思います。

岡本健一
全身全霊で稽古をやってきたので、お客様に良い反応をいただけて嬉しいです。登場人物の1人1人が主役になりうる、つかみどころがたくさんある作品で、作品の核となるものはお客様それぞれが決めるものだと思います。この作品の終わりがないというところが人生とも似ているなとも感じました。観るたび琴線に触れる部分が違う作品に仕上がっていると思うので、千秋楽まで非常に楽しみです。

渡辺 徹
以前から、文学座の先輩方にも最終的な演出家はお客様だと言われてきましたが、初日を迎えて最後のエネルギーが注入されたという気がします。改めて作品の面白さを実感しています。お客様に心から楽しんでいただき、最後に何かが残るという演劇の理想的な形だと思います。良い作品、そして良いお客様にめぐりあえて感謝しています。

今井朋彦
今回ほど、お客様が僕たちの予想を裏切る反応をしてくださる芝居はそれほどありません。字面で読んでいては見過ごすような部分までしっかりと理解してくださったことに感動しました。鵜山さんは台詞ひとつひとつに含まれているものを追求する大切さを役者に思い出させてくださる演出家です。今回のような複雑な作品では特に、そこまでしないといけないということを、演出の中で伝えてくださいました。

横田栄司
「稽古は裏切らない」と感じました。鵜山さんの演出のもと粘り強く稽古を積み上げてこられたのは誇りですし、初日ではその積み重ねがまだ小さいながらも実ったと思います。アキリーズという破天荒な人物を演じるにあたり「舞台に出たからには爪痕を残して来い」という文学座の伝統的な教えの意味が今ようやく分かってきました。これから他の役との掛け算でもっともっと良くしていきたいです。

吉田栄作
ある種、難解なシェイクスピア作品の中から鵜山さんが今に通じるメッセージを拾い上げてくださったと思います。舞台美術や照明、音楽の力も絶大で、様々なシチュエーションを成り立たせてくださいましたので、役者は自分の役割をしっかりと果たせばよいという信頼がありました。この初日の成功は、総合演出の勝利に他ならないと思います。

当日券情報

◇前日までのご予約◇
残席がある限り、公演日前日19時まで世田谷パブリックシアターチケットセンター(店頭&電話)と23時30分まで劇場オンラインチケットにて受付します。

◇当日券◇
☆電話予約☆
当日朝10時~開演の2時間前まで世田谷パブリックシアターチケットセンター(電話 03-5432-1515)にて受付
☆窓口販売☆
開演の60分前より、世田谷パブリックシアター入口の当日券受付にて販売します。

制作発表会

撮影=小林由恵

撮影=小林由恵

6月2日に『トロイラスとクレシダ』制作発表会を開催いたしました。
翻訳・小田島雄志さん、演出・鵜山仁さん、そして出演者の浦井健治さん、ソニンさん、岡本健一さん、渡辺徹さん、今井朋彦さん、横田栄司さん、吉田栄作さん、江守徹さんにご登壇をいただき、7~8月の公演に向けての意気込みを存分に語っていただきました。
本作は“問題劇”と評されますが、小田島さん曰く「演出家が一番やりたがる作品」。紀元前のトロイ戦争の物語でありながら、“愛”と“戦い”というテー マ、そして多種多様な登場人物たちを描いていることにより、現代においてもなお普遍的に、そして一層新鮮に響く作品です。『トロイラスとクレシダ』、ぜひ ご期待ください。

制作発表の模様は各リンク先にてご覧いただけます。
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★6月2日(火)制作発表会レポート★
6月20日(土) モーストリー・クラシック8月号
6月17日(水) 朝日スターファイル
6月13日(土) 東京新聞 朝刊
6月9日(火) イープラスTheatrix!
6月5日(金) シアターガイド 
6月4日(木) げきぴあ
6月3日(水) A stage
6月3日(水) エンタステージ
6月2日(火) エントレ
6月2日(火) イーオシバイ

メディア情報

『トロイラスとクレシダ』放送のお知らせ
11月2日(月)0:00~(1日の深夜)のNHK‐BSプレミアム「プレミアムステージ」にて、放送が決定しました。
http://www4.nhk.or.jp/p-stage/

劇評

10月1日(木) 悲劇喜劇
8月27日(木) STAGE SQUARE vol.16
7月31日(金)しんぶん赤旗
7月29日(水) 朝日デジタル STAR☆FILE
7月29日(水) 聖教新聞
7月29日(水) 日本経済新聞 夕刊
7月28日(火) 東京新聞 夕刊
7月27日(月) 毎日新聞 夕刊

7月25日(土) サンケイエクスプレス ステージドア
7月23日(木) 朝日新聞 夕刊
7月22日(水) The Japan Times culture:stage
7月22日(水) 読売新聞 夕刊

7月14日(火)~24日(金) 上毛新聞 徳島新聞ほか 江守徹インタビュー

公演レポート
7月16日(木) チケットぴあ 公演レポート 「浦井健治、『トロイラスとクレシダ』で王子役を熱演」
舞台写真・初日コメント掲載
7月21日(火) エンタステージ
7月21日(火) シアターガイド
7月17日(金) 演劇キック 7月17日(金) エントレ 
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9月2日(水) シアターガイド10月号
8月5日(水) げきぴあ  朝日カルチャーセンター   翻訳・小田島雄志による作品解説講座レポート
7月17日(金) 週刊ポスト 役者は言葉でできている 江守徹インタビュー
7月13日(月) テレビ朝日「徹子の部屋」 ゲスト出演:江守徹
7月12日(日) しんぶん赤旗日曜版 ひと 江守徹インタビュー
7月11日(土) MEG vol.28 浦井健治インタビュー
7月10日(金) 東洋経済日報 ソニンインタビュー
7月9日(木) 福島民報 ソニンインタビュー
7月9日(木) 朝日新聞 浦井健治インタビュー
7月6日(月) All About 演劇cafe vol.15 横田栄司インタビュー
7月6日(月) 毎日新聞 横田栄司インタビュー
7月5日(日) 産経新聞 浦井健治×ソニン×岡本健一インタビュー
7月4日(土) 日刊スポーツ あの人に聞きたい 江守徹インタビュー
7月3日(金) 読売新聞 鵜山仁インタビュー 
7月2日(木) シアターガイド 浦井健治×ソニン×岡本健一×江守徹×鵜山仁インタビュー
6月29日(月)・7月6日(月) 週刊ポスト 役者は言葉でできている 江守徹インタビュー
6月28日(日)11時40分〜11時45分 TBSテレビ「メトログ」 出演:渡辺徹
6月28日(日)18時〜18時54分放送 J-WAVE「VINTAGE GARAGE」(ナビゲーター:ロバート・ハリス) 出演:江守徹
6月27日(土) 日刊ゲンダイ 私の秘蔵写真 江守徹インタビュー
6月26日(金) STAGE SQUARE vol.15 浦井健治×岡本健一×鵜山仁インタビュー
6月25日(木) チケットぴあニュース シェイクスピアの問題劇、その面白さを鵜山仁が語る 鵜山仁インタビュー
6月25日(木) 週刊新潮 ソニンインタビュー
6月25日(木) エンタステージ 浦井健治×ソニンインタビュー 動画コメントはこちらから
6月17日(水)22時~23時 FM世田谷「劇ナビ」
『トロイラスとクレシダ』座談会(出演:吉田栄作 渡辺徹 今井朋彦 横田栄司 司会:植本潤) ※インターネット、スマートフォンからも聴けます
6月3日(水) FM世田谷「劇ナビ」22:00から15分程度放送 『トロイラスとクレシダ』制作発表会見の様子
5月25日(月) acteur Stage #5 浦井健治インタビュー
5月22日(金) Numero Tokyo Web
5月22日(金) げきぴあ 浦井健治インタビュー
5月15日(金) チケットぴあ 浦井健治インタビュー
5月14日(木) CINRA.NET
5月11日(月) シアターガイド 新ビジュアルとキャストコメント到着
5月9日(土) 演劇ぶっく6月号 浦井健治×ソニン 今井朋彦×横田栄司 インタビュー
5月8日(金) げきぴあ 江守徹インタビュー+ビジュアル撮影レポート
5月4日(月・休) カンフェティ6月号 吉田栄作×横田栄司インタビュー
5月3日(日・祝) エンタステージ
5月1日(金) げきぴあ ソニン インタビュー+ビジュアル撮影レポート
4月27日(月) BEST STAGE 6月号 浦井健治×岡本健一インタビュー
4月24日(金)げきぴあ 浦井健治インタビュー+ビジュアル撮影レポート
4月15日(水) e+Theatrix! ― ビジュアル撮影風景、出演者のコメント
1月28日(水) ELLE JAPON 3月号「旬の男に会える舞台へ行こう」特集内 浦井健治インタビュー
2014年12月16日(火) シアターガイドWEB速報
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視覚障害者のための舞台説明会についてのご案内はこちらから
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上演にさきがけ、朝日カルチャーセンターで「トロイラスとクレシダ」の劇世界に迫る講座が開催されます。詳細はこちらから
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ツアー公演

石川公演:能登演劇堂
8月7日(金)18時30分
  8日(土)13時30分
  9日(日)13時30分

兵庫公演:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
8月15日(土)12時/17時30分
  16日(日)12時

岐阜公演:大垣市民会館大ホール
8月20日(木)18時30分

滋賀公演:滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール
8月23日(日)15時

舞台写真

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公演日程表

◆=学生団体が入ります
◎=終演後ポストトークあり(ご入場はポストトーク開催回のチケットをお持ちの方に限ります)
出演:鵜山仁/浦井健治/ほか
■=視覚障害者のための舞台説明会あり(劇場まで要申込み・無料、『トロイラスとクレシダ』のチケットをお持ちの方対象)
▼=収録のため客席にカメラが入ります。予めご了承ください。

※未就学児童はご入場いただけません。開演後は本来のお席にご案内できない場合があります。ご了承ください。

観劇サポート

託児サービス

世田谷パブリックシアター、シアタートラムで行われる、前売入場券を販売する公演では基本的に託児サービスがございます。

料金 2,000円(1名につき)
対象 生後6ヶ月以上9歳未満
申込 03-5432-1526 世田谷パブリックシアター
ご利用希望日の3日前の正午まで受付けますが、定員になり次第締め切らせて頂きます。お早めにご予約ください。また、障害のあるお子様についてはご相談ください。
委託 キッズルーム・てぃんかぁべる三茶

車椅子スペース

世田谷パブリックシアター、シアタートラムとも車椅子のままご観劇いただける車椅子スペースがございます。定員に限りがございますので、ご利用にあたり予約が必要です。

料金 該当エリアチケット料金の10%割引【付添者は1名まで無料】
申込 03-5432-1515 劇場チケットセンター

ご利用希望日の前日の19時まで受付けますが、定員になり次第締め切らせていただきます。お早めにご予約ください。また、お座席でご観劇になる場合も、スムーズにお席にご案内させていただきますので、予め劇場までご連絡ください。