ワークショップ・レクチャー

『演劇と社会』
SPT×ITI レクチャーシリーズ『世界の同時代演劇を知る!』

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『世界の同時代演劇を知る!』レクチャーシリーズとは。
第一線の作品創造から地域に向けた教育普及事業まで行う公共劇場―世田谷パブリックシアター(SPT)と、世界の演劇動向に最も詳しい国際演劇協会(ITI)の両者がタッグを組んだレクチャーシリーズ。「演劇と社会」「世界の同時代演劇」「演劇の海外交流」を三本柱に、同時代の演劇を知るレクチャーをさまざまな切り口から企画していきます。

 
 
日程 2012年
(1)Vol1.「演劇教育の現在―アクターズスタジオ(ニューヨーク)の場合」
5月24日(木)13時~15時
ゲスト:小川絵梨子(演出家・翻訳家)
聞き手:七字英輔(演劇評論家)

(2)Vol2.「アーツカウンシル構想の現在とこれから」
8月21日(火)19時~21時
ゲスト:吉本光宏(ニッセイ基礎研究所)

(3)Vol3.「演劇を支える社会的仕組み」
9月13日(木)19時~21時
ゲスト:平田オリザ(劇作家・演出家、大阪大学教授)
 
 
内容 (1)Vol1.「演劇教育の現在―アクターズスタジオ(ニューヨーク)の場合」
ニューヨークのアクターズスタジオは、スタニスラフスキーによる演劇理論を中心に独自のメソッドアクティングを基本とした演技法について確立しました。その演技法は高い評価を確立し、著名俳優だけでなく、多くの演出家や劇作家を輩出しています。そのアクターズスタジオのメソッドアクティングを専門的に学ぶことのできるアクターズスタジオドラマスクール(大学院MFAプログラム)。その演出家学科の初の日本人学生として卒業 した小川絵梨子さんに、アクターズスタジオでの演劇教育がどのようなものであったか、なぜ日本ではなくアメリカで学ぼうとしたかを自身の体験に基づいてお話いただきます。また、そうした演劇教育のあり方のお話を通じて、日本の演劇教育に生かせることは何なのか、演劇と社会の関わりを考える機会としたいと思います。

(2)Vol2.「アーツカウンシル構想の現在とこれから」
アーツカウンシルに対する注目が急速に高まっている。日本芸術文化振興会(日本芸術文化振興基金)では、既に音楽、舞踊、演劇、伝統芸能・大衆芸能の4分野でプログラムディレクター、プログラムオフィサーが起用され、「トップレベルの舞台芸術創造事業」を対象にアーツカウンシルの実務が行われている。東京都も、今秋の設立を目指して4月に準備室が発足した他、大阪市や沖縄県でも設立の動きがある。本講座では、その経緯や実態を俯瞰したうえで、英国のアーツカウンシルの歴史や組織、プログラムなどを紹介しながら、今後、日本のアーツカウンシルに求められる役割や機能は何か、参加者の方々と一緒に考察を深めたい。

(3)Vol3.「演劇を支える社会的仕組み」
この二、三年の間に、舞台芸術を取り巻く外的環境は大きく変化しました。劇場法が成立し、国と東京都でアーツカウンシルが始動しました。コミュニケーション教育推進事業が始まり、芸術家が学校に出向いて授業をすることが当たり前のことになりつつあります。これらはいずれも、芸術の社会における役割が、これまでよりも、より鮮明になっていくということを意味していると思います。 強くなっているのでも弱くなっているのでもなく、鮮明になってきている。そのことを前提に、これからの十年について、特に劇場の役割を中心に考えてみたいと思います。
 
 
場所 (1)(3)世田谷文化生活情報センター ワークショップルーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー4階)、(2)世田谷文化生活情報センター セミナールーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー5階)
 
 
講師 《プロフィール》
(1)Vol 1.「演劇教育の現在―アクターズスタジオ(ニューヨーク)の場合」
小川絵梨子(おがわえりこ)
翻訳・演出。1978年東京都生まれ。2004年アクターズスタジオ大学院演出部卒業。04~05年リンカーンセンター演出家研修所研修生。06~07年平成17年度文化新進芸術家海外派遣制度研修生。10年小田島雄志・翻訳戯曲賞受賞(「今は亡きヘンリー・モス」の翻訳・演出に対して)。12年第19回読売演劇大賞杉村春子賞受賞(「12人」「夜の来訪者」「プライド」の演出に対して)。

七字英輔(しちじえいすけ)
演劇評論家。1946年大分県生まれ。東京都立西高校卒。月刊『ローリングストーン』日本版、季刊『is』(ポーラ文化研究所)の各編集長を経て、1980年代から演劇批評を執筆。90年代からはモルドヴァの劇団を招聘するなど東欧演劇との交流をもつ。著書に『演劇は越境する』(三一書房)。国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センター会員。現在、読売演劇大賞選考委員。

(2)Vol2.「アーツカウンシル構想の現在とこれから」
吉本光宏(よしもとみつひろ)
ニッセイ基礎研究所 主席研究員・芸術文化プロジェクト室長。1958年徳島県生。早稲田大学大学院修了(都市計画)後、社会工学研究所などを経て、89年からニッセイ基礎研に所属。文化施設開発やアートワーク事業のコンサルタントとして活躍する他、文化政策分野の幅広い調査研究に取り組む。文化審議会文化政策部会委員(2004-11年)、東京芸術文化評議会専門員などを歴任。

(3)Vol3.「演劇を支える社会的仕組み」
平田オリザ(ひらたおりざ)
劇作家・演出家、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授、四国学院大学客員教授。劇団「青年団」主宰、こまばアゴラ劇場芸術監督。 1962年東京生まれ。95年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞、03年『その河をこえて、五月』で第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。フランスを中心に世界各国で作品が上演・出版されている。
 
 
参加費 各回1,000円
※受講日に会場にてご精算いただきます。
 
 
募集人数 30名程度
※先着順に受付いたします。定員に達し次第、受付を終了いたしますので、あらかじめご了承ください。
 
 
申込み方法 以下申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526
 
 
備考 [主催] 公益財団法人せたがや文化財団/社団法人国際演劇協会日本センター
[企画]  世田谷パブリックシアター/社団法人国際演劇協会日本センター
[協賛]  アサヒビール株式会社/東レ株式会社
 
 
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