ワークショップ・レクチャー

上演作品をめぐるレクチャーシリーズ2006
「ベケット『エンドゲーム』新訳をめぐって―不条理からの脱却」

世田谷パブリックシアターで9月22日から上演される『エンドゲーム』は、日本では安堂信也氏と高橋康也氏の名訳により、『勝負の終わり』として親しまれてきましたが、今回、新たに訳出することとなりました。心がけたことは、ベケット=不条理=難解というイメージからの脱却です。廃墟と化した世界に残されたシェルターの中で、「終わり」に向かって物語を紡ぐ盲目のハム。そしてハムから離れたいのに離れられないクロヴ。二人の関係は、切なくも滑稽で、そしてどこまでもリアルなのです。

2006年はアイルランド出身のノーベル賞作家サミュエル・ベケットの生誕100年にあたるため、世界各国でさまざまな『エンドゲーム』が上演されています。映像資料も用いながら、ベケットの演劇について概観した上で、海外と日本の『エンドゲーム』についてお話していきます。

 
 
日程 2006年9月6日(水)19時?20時45分
 
 
場所 世田谷区文化生活情報センター5階 セミナールームA
(世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー5階)
 
 
講師 岡室美奈子(おかむろみなこ)
[プロフィール]
早稲田大学文学学術院教授。現代演劇研究、メディア研究を専門とし、近年は、オカルティズムという視点から、ベケット、ジョイス、イェイツというアイルランドの三大作家をつなぐ研究を行なっている。イギリスのレディングに本拠地を置く国際サミュエル・ベケット財団のオフィシャル・アドバイザを務める。主な著書に、『知の劇場、演劇の知』(編著)、『ベケット大 全』(共編著)、共訳書に『ベケット伝』(上・下)。
 
 
参加費 1,000円
 
 
募集人数 定員30名(先着順、定員になり次第受付終了)
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526
 
 
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