ワークショップ・レクチャー

舞台芸術のクリティック11
作品/批評の生成する現場 
世田谷パブリックシアターレクチャー2007 

 シリーズ〈舞台芸術のクリティック〉は、演劇やダンスなどの批評を実践していく講座です。
ここで言う「批評」とは、単に作品の良し悪しを裁定したり、芸術を材料に使って思想や主張を展開するようなものでは必ずしもありません。他者の表現に接して、自分なりに感じたこと、考えたことを、また別のかたちで、別の他者へ向けて発信していく。その営みをひとまず「批評」と呼ぶことにします。
もちろん、現代芸術においては創作と批評は表裏一体のものです。創造的な視点で舞台芸術を捉えなおすために、受講者の積極的な発言や議論を期待します。

 今回の講座は、まず日程の前半では、世田谷パブリックシアターあるいはシアタートラムで同時期に上演される作品を題材にして、舞台の創作過程にも触れながら、各自が2000字程度の文章を書くことを試みます(稽古場の見学なども予定)。そのプロセスを通して、受講者相互の関心の共有や交流を図り、同時に単なる印象や感想にとどまらない「批評」の基本的なあり方を探ります。
さらに後半では、それを基に改めて講義やディスカッションを行い、舞台作品を読み解くための視点や方法の検証を経て、最終的に受講者それぞれが自由に見出したテーマや作品について4000~8000字程度の批評を書き上げることを目標とします。

 舞台芸術に対する視野を拡げることで、観劇体験をより豊かなものにしたいと思っている方、演劇批評やダンス批評を書いていきたいと思っている方、現在の舞台芸術に対する意見交換の場を持ちたい方など、幅広い受講者の参加を歓迎します。

 
 
日程 2007年9月18日~2008年3月11日(全10回)
時間はいずれも19時~21時
※受付は15分前より開始、お申込後キャンセルの場合は必ずご連絡ください。
 
 
内容 2007年
9月18日(火) オリエンテーション-舞台芸術の批評とは?(八角+森山)
9月25日(火) 基礎講義1-作品の論理、批評の視点(八角)
10月2日(火) 基礎講義2-戯曲を読む、舞台を読む(森山)
11月13日(火) 中間発表とディスカッション1(八角+森山)
12月11日(火) 中間発表とディスカッション2(八角+森山)
2008年
1月15日(火) 批評の方法1-感覚と思考(八角)
1月29日(火) 批評の方法2-主題と理論(森山)
2月12日(火) 批評の方法3-フィクションとレトリック(八角)
2月26日(火) プレゼンテーションと講評(八角+森山)
3月11日(火) プレゼンテーションと講評(八角+森山)
※各回の内容は受講者数や進行状況によって変わる場合があります。
※稽古場見学(松本修演出『審判』『失踪者』を予定)は別途日程となります。
 
 
場所 世田谷文化生活情報センター セミナールーム(キャロットタワー5階)
 
 
講師 [プロフィール]
八角聡仁(やすみ・あきひと)
1963年生まれ。批評家。京都造形芸術大学舞台芸術研究センター教授。演劇、ダン ス、写真、映画、文学等に関する論考多数。編著に『現代写真のリアリティ』(角川書店)他。

森山直人(もりやま・なおと)
1968年生まれ。演劇批評家。京都造形芸術大学芸術学部舞台芸術学科准教授。主な論考に「過渡期としての舞台空間-小劇場演劇における昭和30年代」(『舞台芸術』連載)他。
 
 
参加費 15,000円
 
 
募集人数 30名(応募者多数の場合は抽選)
 
 
締切り 2007年9月5日(水)
 
 
申込み方法 下記申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。
※今回の講座は、応募者多数の場合は抽選とさせていただきますので、予めご了承ください。抽選結果は、9月5日申込み締切後数日以内にご連絡いたします。
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター 学芸 03-5432-1526
 
 
備考 [助成] アサヒビール芸術文化財団
 
 
受付は終了致しました。
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