ビューヒナー生誕200年、『ヴォイツェック』初演から100周年。韓国発のフィジカルシアター、サダリ・ムーブメント・ラボラトリー（S.M.L.）の代表作『ヴォイツェック』シアタートラムにて上演決定！東京に初上陸です！お見逃しなく！
※韓国語上演・日本語字幕付

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★ポストトークの一部をご紹介★
5月1日（水）終演後に開催したポストトークの中で、制作経緯について語っていただいた部分を抜粋して掲載します。

出演：野村萬斎（以下萬斎）　イム・ドワン（以下イム）
萬斎：『ヴォイツェック』を取り上げたのはどうしてですか？
イム： 1996年に韓国で恐慌が起こり、たくさんの会社が潰れ失業者が街に溢れました。お父さんたちは会社が潰れたことを家族に言えず、公園で一日お弁当を食べながら時間をつぶすお父さんたちがたくさんいることを新聞で知りました。お父さんたちが働けなくなるとお母さんたちが社会に出て、ある人は体を売ったり、保険金目当てで自分の子供の指を切り落とす人もいました。そういう背景が『ヴォイツェック』の世界観と似ていると思ったからです。
萬斎：社会の批評性が鮮やかに描かれていると思いました。
イム：おわかりいただいて光栄です。
萬斎：作品のアイディアは東洋的なのでしょうか？
イム：フランスに留学したときヨーロッパの人に喜ばれる作品を創ろうとしましたが、韓国らしいとよく言われました。自分らしいものを表現することが必要だと思いました。
萬斎：イスは色々な使われ方をしていましたが、安定しているようで不安定な感じに見えましたが…。
イム：個人的にイスはすごく面白いと思います。ただ置いてあっても人が座っても存在します。安定と不安定を両方兼ね備えているものだと思います。
萬斎：イスを使うことにより観客へのイマジネーションを喚起していると思います。
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5月2日（木）終演後に開催したポストトークの一部を抜粋して掲載します。

出演：イム・ドワン（以下イム）　小川絵梨子（小川）
小川：作品を観ていて、ムーブメントが素晴らしく、リズムが気持ちよく、一人一人の役者さんが生き生きとして個性的だと感じたのですが、リハーサルの最初の過程についてお聞きかせください。
イム：テキストを読み合わせしてからその中にある原動力を動きの中から探っていきます。例えば内から外、外から内に入ってくるエネルギーの動きを確かめます。そのために役者一人一人がフィジカルな動きを自分の中で確かめ、その後テキストに戻って分析します。
小川：ピアソラの曲が美しく、動きにあっていたと思いますが、音楽と動きはどちらが先でしょうか？
イム：『ヴォイツェック』の稽古が進む中で音楽があったら良いなと思い、ピアソラがもともと好きだったのでピックアップしてかけてみると、ぴったり合って自分でもとても驚きました。
小川：世界各国をまわって上演するときに、現地の言葉を使っていますが、国によってかわるのでしょうか？
イム：お客さまにとても喜んでもらえるので、できるだけ現地の言葉を使うようにしています。海外ではキーワードとなる大事な言葉を現地の言葉にしています。
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ツイートのまとめをご覧いただけます！
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開演後のご入場についてのご注意
開演時間を過ぎてからご来場いただきますと、演出上の都合により客席内にご案内できない場合がございます。お時間に余裕を持ってご来場いただきますようお願い申し上げます。
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★当日券のご案内★
公演当日10時から開演の2時間前まで、世田谷パブリックシアターチケットセンター（03-5432-1515）にて当日引き換え予約を受付しております。
開演60分前より、シアタートラムロビー当日券受付でも販売いたします。
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★イム・ドワン（演出家）さんよりメッセージが届きました★
ゲオルグ・ビューヒナーは、権力によって凄惨に崩壊するひとりの兵士の物語を通して、当時の不条理な社会像を天才的な筆致で描き出しました。
彼の残したメッセージが時代を越え今日も生き続けるのは、人間の属性を芸術家の洞察力で突き詰めたからだと言えるでしょう。
今回の公演で私が願うことは、舞台上のオブジェである‘椅子’の持つ意味について、観客の皆さんの共感を得られたら、ということです。

演出家　イム・ドワン
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★野村萬斎より『ヴォイツェック』へのメッセージが届きました★
本年3月、『マクベス』の韓国公演を行った余韻がさめやらぬうちに、今度は韓国のフィジカル・シアターの雄として世界各地で名を馳せるカンパニーを、東京でご紹介することが叶いまして心より嬉しく思います。
ぜひ、この機会にご覧ください。

世田谷パブリックシアター芸術監督　野村萬斎
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『ヴォイツェック』
『ヴォイツェック』は、23歳の若さで夭折したドイツの国民的劇作家ゲオルク・ビューヒナーが、実在の殺人事件の精神鑑定記録をもとに、1835年頃に書いた作品です。ビューヒナーの死後、テクストが発表され、ドイツで初演されたのは、1913年でした。
2013年は、ビューヒナー生誕200年、『ヴォイツェック』初演から100周年を迎えます。バンドネオンのアストル・ピアソラの楽曲に乗せ、ミニマルな舞台装置で、韓国発のフィジカルシアターが紡ぎ出す『ヴォイツェック』。出演者のエネルギーが横溢するダイナミックな舞台は、必見です。

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★作品の映像をご覧いただけます★
エディンバラ・フェスティバルの特集番組にて『ヴォイツェック』が紹介されています。舞台の様子は映像開始から0:55よりご覧になれます！

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［原作］　ゲオルク・ビューヒナー
［演出］　イム・ドワン　

［出演］　サダリ・ムーブメント・ラボラトリー（S.M.L.）
［製作］　エイジアナウ・プロダクション

世田谷パブリックシアターチケットセンター　03-5432-1515