公演情報->「アメリカ 」

世田谷パブリックシアター
2001年3月公演


『アメリカ』
Amerika

 
「アメリカ」
[原作] F・カフカ
[構成・演出] 松本修
[出演] 井口千寿瑠、石井ひとみ、石村実伽、石母田史朗、伊東由美子、
占部房子、大崎由利子、小沢直樹、笠木誠、
来栖礼子、小嶋尚樹、小林麻子、斉藤歩、佐伯新、さとうこうじ、
佐藤沙恵、高田恵篤、得丸伸二、長尾純子、福士惠二、
古谷充子、宮島健、宮野円平、山内健司、山本由佳
[日程] 2001年3月17日(土) 午後6時
18日(日) 午後2時
19日(月) 午後7時
20日(火) 午後2時
21日(水) 午後7時
22日(木) 午後7時
23日(金) 午後7時
24日(土) 午後2時
25日(日) 午後2時
 
16日(金) 午後6時プレビュー公演あり
[場所] シアタートラム
[料金] ベンチ指定席 4000円
桟敷自由席 2500円
☆16日(金)プレビュー公演 2000円(全席自由)
SePT倶楽部会員 ベンチ指定席3500円
[託児サービス] 14:00の回すべてに託児サービスあり。
対象: 1歳児〜小学校2年生
(障害のあるお子様についてはご相談ください)
料金: 2,200円(おやつ代込)
お申し込み: 03-5432-1530(受付午前10時〜正午)(定員あり・要予約)
[前売開始] 2001年2月3日(土)
[チケット取扱] くりっくチケットセンター 03-5432-1515
チケットぴあ 03-5237-9988
[お問合せ] 世田谷パブリックシアター 03-5432-1526
★『アメリカ』公演公式サイト開設。稽古場の様子もお知らせします。
アドレス http://amerika.csidenet.com/
 
『アメリカ』
世田谷パブリックシアターの公演『ガリレオの生涯』や『三人姉妹』の演出家・松本修さんは「戯曲そうぐう」などワークショップでもみなさんにお馴染みです。
一方、松本さんはこの劇場で、プロの俳優たちともワークショップを積み重ねて来ました。
2001年3月公演『アメリカ』は約1年かけて総勢26人の俳優たちと試行錯誤しながらワークショップを繰り返してきた、いわば松本流芝居づくりの集大成ともいえる作品です。
世田谷パブリックシアターのワークショップがどんな演劇を生み出すか。みなさんの眼で確かめにいらしてください。
また、この公演に関連して、劇場ツアー、アフタートーク、レクチャー(これは締め切りました)も行いますので、そちらもお楽しみに。

■『アメリカ』上演の準備スケジュール

2000年5月12日(日)〜24日(水) 俳優オーディション
  6月 舞台美術プランナー募集
6月 6日(火)〜14日(水) 第1期ワークショップ
7月17日(月)〜23日(日) 第2期ワークショップ
7月29日(土)〜30日(日) ドラマ・リーディング + シンポジウム
10月16日(月)〜22日(日) 第3期ワークショップ
2001年1月22日(月)〜3月15日(木)稽古
  3月17日(土)〜25日(日) 公演(シアタートラムにて 9ステージ)

■松本修(演出家)のコメント
 私は、97年開場以来、世田谷パブリックシアターで、様々な形態の演劇ワークショップで、多くの俳優や一般市民の方と出会ってきました。 いずれも上演することを直接の目的とはせずに、共同で「演技」や「戯曲」について身体を使って考えてきました。 今年は、それらの作業の延長線上にひとつの舞台作品を作ることを設定したいと考えています。 つまり上演を目的としたワークショップです。 20世紀を代表する文学者の一人であるフランツ・カフカの長編小説『アメリカ』を題材にワークショップを積み重ねることによって舞台化する試みです。 「あらかじめ台本を用意するのではなく、あくまでも稽古場における俳優達との共同作業の中で上演台本を作りながら最良の演技のスタイルをみつけていく」という私の最も得意とする手法です。 公共劇場でしかできない芝居づくりとなるでしょう。

■原作『アメリカ』のあらすじ
 少年カール・ロスマンは、年上の女に誘惑され、愛されたばかりに、貧しい両親によって故国のドイツから厄介払いをされ、はるばると未知なる自由の新世界、アメリカへ渡っていく羽目になる。 渡航する船上では、一癖も二癖もある船員たちにからまれたりするが、なんとか難をのがれニューヨークに到着する。 大成功者になっている伯父にめぐりあえ、その手厚い保護のもとにほっと一安心したのだが、やがて、なんとも不可解な理由で、その伯父から追放されてしまう。 否応なく、冒険的な放浪が始まるが、途上、ふたりのやくざな放浪者がからんで、ようやくありついたエレベーター・ボーイという職業から、善良な母性タイプのコック長の好意から、思いを寄せた孤児のテレーゼの愛情からも引き離される。 さらに、放浪を続けるカールは、誰でも採用し、各人を適材適所に活用する、という「オクラホマ野外劇場」なるところに技術労務者として就職することを選択する。 カールは希望を抱きながら、オクラホマへの汽車旅行を続けて行く・・・。

■原作について
 『城』『審判』と並ぶカフカの長編三部作の一つで、1912〜14年に執筆されたと推定される。社会の中の異邦人性、孤立性を描いている点で、『城』『審判』と共通しているが、主人公はカール・ロスマンという具体的な現実性を持った名前を与えられている(『城』の主人公はK,『審判に主人公はヨーゼフ・Kである』。) 三部作の中で、もっとも現実的な要素に富み、状況も理解しやすく親しみやすい。 ドラマチックに変化している筋の面白さが魅力である。

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