公演情報->「萩家の三姉妹」

二兎社公演27

「萩家の三姉妹」



長女は大学の助教授 不倫におけるフェミニズムに悩んでいた
次女は専業主婦 夫とはうまくいってるはずだった
三女はパラサイト・シングル カレシがたびたび変わった
地方都市の三姉妹が織りなす 女と男の"今"
 
[作・演出] 永井愛
[スタッフ] 美術/大田創 照明/斎藤茂男 音響/市来邦比古
衣裳/竹原典子 舞台監督/澁谷壽久 演出助手/黒川竹春
[出演] 余貴美子、南谷朝子、岡本易代、大鷹明良、大西多摩恵
酒向吉伴、片岡弘貴、高橋信子
土屋良太、坂本岳大、杉山明子、小山萌子
[料金] 全席指定 一般=4,500円
SePT倶楽部会員=4,000円
学生割引=3,000円(二兎社のみ取扱い、チケットは当日渡し、学生証提示)
[会場] シアタートラム 03−5432−1526
[前売開始]
一般:9月16日(土)
SePT倶楽部会員:9月14日(木)
[公演日時] 2000年11月4日〜11月19日
2000年11月 4日(土) 午後7時
5日(日) 午後2時 ※終演後ポストトークあり
6日(月) 午後7時
7日(火) 午後7時
8日(水) 午後2時/ 午後7時
9日(木) 休演
10日(金) 午後7時
11日(土) 午後2時
12日(日) 午後2時 ※終演後ポストトークあり
13日(月) 午後7時
14日(火) 午後7時
15日(水) 午後2時/ 午後7時
16日(木) 午後7時
17日(金) 午後7時
18日(土) 午後2時/ 午後7時
19日(日) 午後2時
◎開場は開演の30分前
5日(日)と12日(日)の公演終了後、ポストトークを行います。 5日(日)永井愛
12日(日)如月小春 渡辺えり子 永井愛
[チケット取扱い] 二兎社 03-3770-3858(11:00〜18:00)
くりっくチケットセンター 03-5432-1515
チケットぴあ 03-5237-9988
チケット24 03-5489-2229(アクセスNo.2772#)
[託児サービス] 全公演あり
対象:1歳以上〜小学2年生(障害のあるお子様についてはご相談ください。)
料金:1,700円(おやつ代込み)
お申し込み:世田谷パブリックシアター 03-5432-1530
(受付時間10:00〜12:00)定員あり・要予約
[お問合せ] 二兎社 TEL 03−3770−3858 (11:00〜18:00)
メールアドレス nitosya@mbf.nifty.com
ホームページ http://homepage2.nifty.com/nitosya/
[提携] 世田谷パブリックシアター

●あらすじ
  地方都市の旧家、萩家は、長女の鷹子、三女の若子、住み込みの家政婦品子の女所帯。次女の仲子は、歯科医の荏田宏和と結婚し、少し離れたマンションで暮らしている。
 鷹子は大学の助教授で、同じ学部の助教授、本所武雄と長年の不倫関係にあった。勝ち気で理論家の鷹子だが、武雄との関係では忍従の立場におかれっぱなし、専攻するフェミニズムを、自分の恋愛においては実践できないのに嫌気がさし、別れたばかりである。だが、武雄の方は、まだ脈ありと見て、何かにつけ萩家を訪れる。
 仲子の夫、宏和はシンポジウムや講演会を企画する"文化人"でもあった。仲子は別に不満もないようなのだが、鷹子は宏和や子供のことに振り回されてばかりいる仲子の良妻賢母ぶりが気に入らない。
 若子はバイトを転々と変え、カレシもたびたび変えるパラサイト・シングルだ。この目標のない生き方も、鷹子を苛立たせていた。妹たちにはフェミニズムを信奉する鷹子の影響がまるでない。長年の家政婦、品子も古い女性観丸出しで、たびたび鷹子を悩ませた。
 その年・・・日高聡史、文絵夫婦が萩家の近くに引っ越してきた。聡史は、姉妹が東京に住んでいたころの知り合いで、鷹子や仲子にとっては幼なじみ。脱サラしての農民志願である。
 聡史の妻、文絵は専業主婦に飽き足らず、絵本作家としてのデビューを果たそうとしていた。だが、そのストレスで心のバランスを崩しがち。聡史は慣れない農作業や文絵への気疲れから、たびたび萩家に癒しを求めるようになった。仲子は、聡史を慰めているうちに、抜き差しならぬ関係に陥ってしまう。
 萩家を密会の現場にされ、鷹子と若子も否応なく仲子の不倫に巻き込まれた。 仲子はもはや聡史に捨てられまいと、女の魅力を売り込むことに必死である。そんな仲子を批判しながら、慶子はストーカーのようにつきまとい出した武雄への対処にも追われていた。武雄も鷹子と同じように、フェミニズムの理論実践に混乱している。
 若子は、「男らしさ」にこだわる崇、ひたすら軟派の明夫という、二人の"彼氏"の間で揺れている。
 春、夏、秋、冬の移ろいとともに、三姉妹と男たちの関係は変わってゆく
 
●二兎社と永井愛 
 二兎社(にとしゃ)は1981年、永井愛と大石静(現・脚本家〉によって、それぞれのオリジナル戯曲を上演するために設立されました。
 1991年、大石の退団後は、永井の作・演出作品をプロデュースする劇団として活動を続けています。
 社会批評性を持ちながら、笑いに弾んで展開する二兎社・永井作品は、幅広い観客の共感を得てきました。今後も社会状況、人間の深層から目をそらすことのない、新しいウェルメイド・プレイの開拓を目指しています。
 1994年から三年間にわたって完成された「戦後生活史劇三部作」は、転換期の人々を生活の場から描き、すぐれた日本人論として高い評価を得ました。
 その第一部「時の物置」<94>は、高度成長時代の"豊かさ"志向が誇り高い家族を変えてゆく物語。<98再演 読売演劇大賞優秀作品賞>
 第二部「パパのデモクラシー」<95,文化庁芸術祭大賞>は、軍国主義から民主主義への転換がもたらした混乱を神主一家と神社に住み着いた人々を通して活写し、
 第三部「僕の東京日記」<96,紀伊國屋演劇賞個人賞>では、1970年代の若者の反乱の季節の終焉を描きました。
 これらの作品群は、時代と個人の関わり、庶民の生活感情の移り変りを鮮明にし、永井作品と二兎社の新たな方向性を決定づけました。
 永井には、他劇団への書き下ろし作品もあります。
 劇団青年座への「見よ、飛行機の高く飛べるを」は、明治時代に、師範学校でストライキを決行する女生徒たちの群像劇。
 テアトル・エコーへの「ら抜きの殺意」は言葉と生き方の関係をめぐるユニークな喜劇として、第一回鶴屋南北戯曲賞を受賞。
 また、この二作によって、芸術選奨文部大臣新人賞も受賞するなど、永井作品には、他劇団からの期待も寄せられています。
 2001年には、二兎社が演劇鑑賞団体・四国市民劇場との共同企画で永井作品を上演する予定です。
 
○永井愛・プロフィール
劇作家・演出家 二兎社代表。
桐朋学園大学演劇専攻科卒。
<主な作品>
「カズオ」「私もカメラ〜黒髪先生事件報告〜」「ヒロスケ〜哀しみの柿の木〜」
「転職日記」「あなたと別れたい」「空の耳」「帰って来ない」
「時の物置」<94初演 98再演、読売演劇大賞優秀作品賞>
「パパのデモクラシー」<95、文化庁芸術祭大賞>
「僕の東京日記」<96、紀伊國屋演劇賞個人賞>
「見よ、飛行機の高く飛べるを」
「ら抜きの殺意」<97、第一回鶴屋南北戯曲賞>
上記二作により、芸術選奨文部大臣新人賞
「兄帰る」<99、岸田國士戯曲賞>
2001年には新国立劇場で「こんにちは、母さん」の作・演出が予定されている。

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