原作「Tschick」は2010年にドイツで出版、26カ国で翻訳され200万部を超えるベストセラーを記録。その後ドイツで舞台化され、国内のほとんどの公共劇場で上演されるなど大ヒットを記録しました。そしてついに今年の夏、シアタートラムで日本初演を迎えます。
ドイツの中学生が主人公というと一見遠い世界のようにも感じますが、現代の14歳をリアルに描いている本作には日本でもなじみのある楽曲やアーティストも登場します。今回はその楽曲や歌手をご紹介。みなさんも聞き覚えがあるのではないでしょうか。
【渚のアデリーヌ/リチャード・クレイダーマン】
チックが“借りてきた”車に残っていたカセットテープに収録されていた曲。チックとマイクがまだ生まれる前の時代の曲だが、旅の節目節目でこの音楽がかかる。
(原題 Ballade pour Adeline)フランスのピアニスト、リチャード・クレイダーマンのデビュー曲。1976年に発表し世界中で大ヒットした。誰もが一度は聞いたことのあるピアノのインストゥルメンタルの名曲。
[渚のアデリーヌ ミュージックビデオ]
【Beyonce(ビヨンセ)】
マイクが心を寄せるクラスメイトのタチアーナはビヨンセが大好き。
マイクもそんなタチアーナに寄り添おうとビヨンセの曲を聴くようになるが…?
1981年アメリカ合衆国出身、97年R&BグループDestiny’s Child としてデビューし2003年からソロ活動を開始。ファーストシングル「クレイジー・イン・ラブ」が8週連続ビルボード・ホット100シングルチャートで1位を記録した。Destiny’s Child時代を含め、グラミー賞を10回以上受賞、2017年のグラミー賞では双子を授かったお腹に、女神のような衣装をまといパフォーマンスを行い日本でも話題を呼んだ。現在でも社会に多大な影響を与えるパワーウーマンのひとり。
[Beyonce公式インスタグラム]@Beyonce
【Destiny’s Child(デスティニーズ・チャイルド) / Survivor(サバイバー)】
1997年にデビュー、2005年の解散までアルバム3000万枚以上を売り上げ、当時のアメリカを代表する女性R&Bグループと言える。Survivorは代表曲のひとつ。2001年に発売され400万枚以上を売り上け、全米、全英ともに1位を記録し当時日本でも大ヒットした。
[Survivorミュージックビデオ]
【The White Strips(ザ・ホワイト・ストライプス)】
夏休みに両親が外出し、家にひとりきりになったマイクが夏休みを満喫しようとかけた曲のバンド。
1997年に姉弟で結成されたアメリカのロック/ブルース・デュオ。ザ・ストロークスと共に、ガレージロック・リバイバルを代表するバンドとして知られる。2011年の解散までにリリースしたアルバムのうち『Elephant』、『Get Behind Me Satan』、『icky thump』の3作はグラミー賞を受賞。いくつかの楽曲で映画『エターナル・サンシャイン』の監督ミシェル・ゴンドリーがミュージックビデオのディレクションを行っている。
[The White Strips/Icky Thump]
[The White Strips/Dead Leaves And The Dirty Ground]
好きな子のお気に入りの歌手の曲をがんばって聴いてみたり、自分よりもかなり上の世代の音楽を聴いて、黄昏てみたり…『チック』の音楽にまつわるシーンは、きっと国と世代を超えて共感できるはずです。どうぞお楽しみに。
「チック」の公演情報はこちらから
https://setagaya-pt.jp/performances/201708tschick.html