今回は出演者と登場人物にスポットをあてます!
『チック』の出演者は、柄本時生さん、篠山輝信さん、土井ケイトさん、あめくみちこさん、大鷹明良さんの5人。そのうちチック役の柄本さん、マイク役の篠山さん以外の3人は10数役の登場人物に次々と扮して、チックとマイクの夏の旅を表現していきます。
続いてチックとマイク、そして彼らが旅の途中で出会うちょっと不思議な人々をご紹介します。まずは夏休みに旅に出る14才の少年たち。風変わりで問題児のロシアからの移民チックを柄本時生さん、学校であだ名も付けられず退屈な奴だと言われているマイクを篠山輝信さんが演じます。役柄も対照的ながら、稽古場で拝見する柄本さんと篠山さんご自身も異なる魅力を発散されている対照的なお二人で、稽古の合間も楽しそうにおしゃべりしている二人の掛け合いはまるでチックとマイクそのもの!いつも和やかな雰囲気に包まれています。
そしてこの少年二人を取り巻く登場人物たち
◆マイクの母親‥アルコール依存症でリハビリ施設に通っているが、マイクにとってはどうしても嫌いになれない大切な存在。明るく、マイクいわく「ユーモアのセンスがある」。
◆マイクの父親‥妻がリハビリ施設に行っている間、マイクを一人残して不倫旅行に出掛けてしまう。
◆タチアーナ‥マイクが心を寄せるクラスメイトで、マイクいわく世界一の美少女。
◆イザ‥旅の途中に出会う、恰好は汚いが利発な少女。少しの間、二人と一緒に旅をしてチックとマイクに強烈な印象を残す。
◆フリーデマンとその家族‥旅の最初に出会った6歳の男の子とその家族。仲の良い親子で、おなかのすいたチックとマイクに嘘みたいにおいしいごはんを食べさせてくれる。
◆フリッケ‥いきなりチックとマイクの車に向かって銃撃してきたおじさん。フリッケの話はどこまで本当なのかわからないのだが二人に人生のアドバイスをくれる。
◆おばさん‥旅の緊急事態になったときに二人を助けてくれるおばさん。言語セラピストで強烈なキャラクターだが、旅で出会った中で「いちばんいい人だった」とマイクは言っている。
他にも個性豊かな登場人物が沢山。これらの人物を、さいたまネクストシアター出身、蜷川幸雄演出で鍛え抜かれた新星・土井ケイト、観客をひきつける演技に定評のあるあめくみちこ、変幻自在の演技力を持つ大鷹明良が演じ分けます。なんと3人で17役!!? 子どもから大人まで全く異なる人物を次々に演じ分ける3人、どの役もキャラクターが濃いので、是非その変貌っぷりをお楽しみに! ベルリンでのチックとマイクのまわりのステレオタイプな“大人”と、旅先で出会う自由な大人たちのコントラストも、作品の見どころです。
青春の切なさのなかにも面白い要素が沢山含まれている『チック』
子どもから大人まで、皆様が楽しめる作品です。
「チック」の公演情報はこちらから
https://setagaya-pt.jp/performances/201708tschick.html