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Forests  28 May 2021

Promotional desiner by Kazuaki Akizawa /  Photo by Nobuyasu Yamazaki   Setagaya Public Theatre (SePT) is excited to announce our upcoming production of the long awaited third installment in playwright Wajdi Mouawad’s The Blood of Promises quartet!Following multi-award-winning performances Scorched (original title:Incendies) and Tideline (Littoral), director Satoshi Kamimura returns to tackle Forests (Forets), the epic culmination of The Blood of Promises. Setagaya Public Theatre has previously staged productions from cutting edge playwright Wajdi Mouawad’s The Blood of Promises quartet with performances of Scorched (original run in 2014, revived in 2017) and Tideline (staged reading in 2017, full scale performance in 2018). Although...

『岸 リトラル』 25 February 2018

2014年、17年にシアタートラムで上演された『炎 アンサンディ』は、文化庁芸術祭賞大賞や読売演劇大賞最優秀演出家賞など数多くの演劇賞に輝き、演劇界に大きな衝撃を与えました。その『炎 アンサンディ』を含む、レバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワドの“約束の血4部作”の1作目である『岸 リトラル』を、作:ワジディ・ムワワド、演出:上村聡史の同じタッグによる第2弾として、日本版を初演いたします。 本作は、『炎 アンサンディ』の人間関係や印象ぶかい場面を彷彿とさせる耳慣れた台詞が時折り聞こえてくる、『炎』に通じる衝撃作でありながらも、より強い狂気とストレートな魂の叫びを持つ物語としてシアタートラムの小劇場空間に立ち上がります。『炎』をご覧になった方にも、ご覧にならなかった方にも、思う存分に演劇の醍醐味を満喫していただける作品になるに違いありません。実力派スタッフ、キャストとともに作り上げる新たなる衝撃作の誕生に是非ご期待ください。   公式ツイッターはこちら@Kishi_Littoral   ストーリー青年ウィルフリードはある夜、ずっと疎遠だった父イスマイルの死を突然知らされる電話をとった。彼は死体安置所で変わり果てた姿の父親と対面する。ウィルフリードは自分を生んですぐにこの世を去った母ジャンヌの墓に、父の亡骸を一緒に埋葬しようと決意するのだが、母の親族たちから猛反対される。どうやら、彼の知らない父と母の関係があるようだ。その語られなかった封印された父母の過去とは何なのか? 突如起き上がった父の死体とともに、内戦の傷跡がいまだ癒えぬ祖国へ向けて、奇妙な父子の旅がはじまる……。   上村聡史コメント 『怒号と荘厳の岸に立って』この物語は、死んだ父の埋葬場所を探し旅する子どもたちの話だ。しかし、既にこの世にはいない父が、事あるごとに子どもたちにつきまとう。さらには、かつて、父が話してくれた中世のおとぎ話の登場人物までもくっついてくるという始末。はたして、生の時間にいる子どもたちは、死や想像という不変にあるものを振り払って、生きる目的である埋葬するための場所を発見できるかどうか。とても荒唐無稽な筋立てが、このあたりが、この作品の大きな見どころだ。そんな、破天荒な物語を前に、台詞の端々から強烈に感じる、生きていることの馬鹿馬鹿しさと美しさ、死んでいくことの儚さと希望、想像することの虚しさと狂喜、そのような人間が存在することで発生する様々な二つの対立が、岸を境に怒号をあげる海と、荘厳に佇む陸の姿が想像できる。そして、その怒りと厳かさの間に立つ個。この凄まじい情景を、物事が慣例化し、また無意識に慣例化されていく時代に生きる私たちの手で立ち上げようと思う。それは、決して容易な作業ではないが、その姿から、人類が生きてきた歴史に温もりを感じ、今を生きる現代に風穴が開くような、そのような深遠で勇敢なドラマに仕立てたいと思う。 舞台写真撮影:細野晋司  2017年10月 戯曲リーディング『岸 リトラル』より 公演ページはこちら   【受賞】第26回 読売演劇大賞■優秀作品賞■最優秀男優賞:岡本健一(『岸 リトラル』/ 『ヘンリー五世』(新国立劇場))

“INCENDIES” 18 November 2016