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ショパンの名曲の調べとともに
ドラマリーディングwithピアノコンサート 『ジョルジュ』 ショパンとジョルジュ・サンド ![]() |
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ドラマリーディングwithピアノコンサート『ジョルジュ』 世田谷パブリックシアターでは、開館以来、新しい公共劇場のかたちを探して、さまざまな試みを続けてきました。その主要な事業のひとつである「ドラマ・リーディング」は毎回、世界の同時代の戯曲を発掘・翻訳し、俳優が舞台上で「読む」という形式をシアタートラムで続け、今年は12月にオーストリアの作品を取り上げることとなっております。 さて、このシリーズのスペシャル・バージョンとして、世田谷パブリックシアターで上演されたのが『ジョルジュ』です。これはショパン没後150周年の1999年に、斎藤憐の書き下ろし、♯組:鳳蘭、近藤正臣、♭組:渡辺美佐子、村井国夫というダブルキャスト、ピアノ演奏に住友郁治を迎え上演され、多くの方から好評を博しました。 そしてこの度、21世紀の幕開けとなる1月に ♯組 ジョルジュ=若村麻由美 ミッシェル=篠井英介 ♭組 ジョルジュ=三田和代 ミッシェル=村井国夫 という魅力的なダブルキャストで再演することとなりました。 また、今回のショパン役ピアニストは、日本音楽界注目の若手演奏家・及川浩治を迎えます。 19世紀前半、ショパンの恋人として名高かった男装の小説家ジュルジュ・サンド。彼女を陰から支えた弁護士ミッシェル。二人の間で交された手紙を介し、ショパンとジョルジュが手を携えて駆け抜けた、波乱に満ちた8年間のドラマを、ショパンの数々の名曲の調べとともにお送り致します。 世田谷パブリックシアターでは、今後もこのドラマリーディングwithピアノコンサートを多彩な俳優陣で上演・定番化していきたいと考えております。 斎藤憐書き下ろしによる女流作家ジョルジュ・サンドの波瀾に満ちた人生 音楽の詩的神様といわれるショパン。ショパンが生み出した名曲の陰には、女流作家ジョルジュ・サンドの献身的な支えがありました。『ジョルジュ』では、1836年から44年にかけて、2人の波乱に満ちた8年間のドラマを、ショパンの名曲の調べにのせて、ジョルジュと彼女を陰から支えた弁護士ミッシェルとの間で交わされた手紙の朗読で再現します。 舞台に登場するのはジョルジュ、ジョルジュを支える弁護士ミッシェル、そしてピアニスト(=ショパン)の3人。ロシアに制圧されたポーランド革命に失望したショパンはパリに活動の場を定めました。当時のパリはロマン主義に彩られた時代です。一方、ジョルジュは女性解放を叫び、華美なドレスを捨て男装し、自分の人生を自らの手で切り開こうとします。 あるサロンで、運命的に出会ったショパンとジョルジュは、たちまち恋に落ちます。情熱に任せた逃避行、創作的な影響を与え合い生まれた珠玉の作品の数々、ショパンの病、献身的なジョルジュ。生活苦の中でも一心にピアノに打ち込む芸術家ショパン。しかし、彼の繊細な感覚と過酷な現実とに振り回されて、ジョルジュは次第に追い詰められていき、遂に二人は別れの日を迎えてしまいます。 注目の若手ピアニスト及川浩治のピアノの調べにのせて 再演となる今回は、ショパン役のピアニストに、99年に「ショパンの旅」と題するコンサートで日本全国を席捲し、幅広い層から共感を呼んでいる日本音楽界注目の若手演奏家・及川浩治を迎えます。 そして俳優陣には、『はっさい先生』の初々しい演技で鮮烈なデビューをし、近年では『令嬢ジュリー』(tpt)や『レプリカ』(THE・ガジラ)などの舞台で着実に活動の幅を広げ高い評価を得ている若村麻由美と、劇団花組芝居で活躍し、退団後も、紳士から淑女まで多彩な演技でその活躍の場を広げ続けている篠井英介という2人の異色の♯組。 ♭組は、地人会への出演や新国立劇場の『夜への長い旅路』で改めてその実力と存在感をみせた三田和代と、ミュージカルや芝居、テレビなどのメディアでも俳優として充実した活動を行い、前回に続き再登場となる村井国夫という組み合わせでお贈りいたします。 『ジョルジュ』では、同時期にダブルキャストによる、それぞれの舞台を味わっていただくのも観劇の一つの楽しみ方としてお勧めしております。 プロフィール
斎藤 憐(さいとう れん) 早稲田大学第二文学部露文科中退。劇団俳優座養成所を経て、66年劇団「自由劇場」結成に参加。68年「演劇センター68」結成に参加。80年『上海バンスキング』で岸田戯曲賞を受賞。98年東京国際フォーラム開場公演『カナリア』で菊田一夫演劇賞受賞。 著書に『斎藤憐戯曲集』『クスコ』『グレイ・クリスマス』『朝焼けのマンハッタン』『はつ恋』『ジョルジュ-サンドとショパン/ブレヒト・オペラ』などの戯曲。『象のいない動物園』『アーニーパイル』『昭和不良伝』などのドキュメント。 佐藤 信(さとう まこと) 1943年生まれ。1960年代後半からの日本小劇場演劇運動の中心的なリーダーとして、「68/71 黒色テント」(現 黒テント)とともに、全国移動公演を中心とした活発な活動を続ける。独特な幻想的文体で日本の現代史への批判劇を書きついだ1970年代の旺盛な執筆活動をへて、「アジア演劇」「物語る俳優」「演劇ワークショップ」「ブレヒトの再評価」「演劇の公共性」など、常に現代演劇シーンを一歩リードする発言と着実な実践によって知られる。20年にわたる東南アジア各国の現代演劇との交流とともに、近年は、ヨーロッパでの作品上演、および共同作業にも積極的に取り組んでいる。現代演劇の他、コンテンポラリーダンス、糸あやつり人形芝居、オペラ、能、日本舞踊など、多彩な分野にわたる劇場作品の演出に携わり、その独創性と安定した完成度は高い評価を得ている。世田谷パブリックシアター・ディレクター、東京学芸大学教育学部第4部美術科教授。劇団黒テント演出部所属。世田谷パブリックシアターでの作品に『ライフ・イン・ザ・シアター』『ネネム』『ロベルト・ズッコ』など、また本年12月に世田谷パブリックシアターにて『ゴドーを待ちながら』を上演予定。 若村麻由美(わかむら まゆみ) ♯組 ジョルジュ役 ![]() 篠井英介(ささい・えいすけ) ♯組 ミッシェル役 ![]() 三田和代(みた かずよ) ♭組 ジョルジュ ![]() 村井国夫(むらい くにお) ♭組 ミッシェル役 ![]() 及川浩治(おいかわ こうじ)ピアニスト ![]() |
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