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ドラマ・リーディング21&シンポジウム
特集「劇場と劇作家」 |
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新作を生むために劇場と劇作家はどのように共働しえるのかをテーマに、スコットランドの“トラヴァース・シアター”(12・13日)とフランスのフェスティバル“ムッソン・デテ”(14日)から劇場人と劇作家を招いて、リーディングとシンポジウムを行います。 ■トラヴァース・シアター Traverse Theatre
3月12日(金) 19:00 ドラマ・リーディング『家』 作:ニコラ・マッカートニー 訳:川本子 演出:三浦基 出演:新井純/山本道子/冨樫真/安部聡子 *公演終了後、劇作家と演出家らによるトークあり ●作家について ニコラ・マッカートニー Nicola McCartney 1972年生まれ。2002年まで劇団lookOUTの芸術監督を務め、演出と劇作で高い評価を得る。テレビ・映画の脚本もてがけ、舞台『Trainspotting』ツアー版なども演出。さらに03年、有望アーティストの活動を助成する「クリエイティブ・スコットランド賞」を小説執筆にむけて受賞。トラヴァースでは現在、学校との劇作プロジェクトも担当している。 ●作品について 『家』 Home (1999/2000年) 都会で働く弁護士の娘が、母と姉の住む家に帰ってくる。そこで交わされる会話から、親子の葛藤、姉妹の確執、それぞれが抱える心の傷が映し出される…。劇は18の場面で構成され、時に詩のような会話やモノローグが織りこまれ、別空間の会話がからみあう。日常的な風景が、多層的な劇世界に深められた意欲作。 ●演出家について 三浦基(みうらもとい) 1973年生まれ。演出家。青年団リンク・地点主宰。1997年より青年団演出部に所属。1999年より文化庁派遣芸術家在外研修員として2年間、パリに渡る。帰国後、立て続けに新作を発表。その演出は、綿密なテキストの解釈に基づく独自の方法として、「演出の力の漲る舞台」「徹底的な破壊力」「メタファーに満ちた舞台」などと評され、注目を集めている。主な演出作品に、『断章・鈴江俊郎』(鈴江俊郎戯曲より構成)、『Jericho エリコ』(松田正隆作)、『三人姉妹』(アントン・チェーホフ原作)、『眠れ よい子よ』(ヨン・フォッセ作)など。 3月13日(土) 14:00 ドラマ・リーディング『雌鶏の中のナイフ』 作:デイヴィッド・ハロワー 訳:谷岡健彦 演出:宮沢章夫 出演:小田豊/宮本裕子/下総源太朗 *公演終了後、劇作家と演出家らによるトークあり ●作家について デイヴィッド・ハロワー David Harrower 1966年生まれ。トラヴァースで初演された『雌鶏の中のナイフ』で劇的なデビューを飾り、同作品はヨーロッパ、アメリカなどで翻訳上演されている。以後、ロイヤル・コート・シアター、ロイヤル・ナショナル・シアターなどからも新作委嘱を受けて執筆。また、ビュヒナー、チェーホフ、ヨン・フォッセなどの戯曲の翻訳・翻案もてがけている。 ●作品について 『雌鶏の中のナイフ』 Knives in Hens(1995年) 小さい村。人がまだ大自然に仕えていた頃。農夫の妻はある日、人殺しと噂される男の小屋へ粉挽きに行く。そこで生まれて初めてペンを見て、恐る恐る自分の名前を書く。その夜、女は男の幻覚に襲われる…。男女の愛と欲望を詩的なタッチで描きながら、言葉はどこから来てどうやって意味を持つかに目を向けた独創的な作品。 ●演出家について 宮沢章夫(みやざわあきお) 劇作家・演出家・作家。1956年静岡県生まれ。多摩美術大学中退。90年、作品ごとに俳優を集めて上演するスタイルの「遊園地再生事業団」の活動を開始し、『ヒネミ』(92年)で岸田戯曲賞受賞。10年間の公演活動後、2000年に3年間の休止期間に入る。2003年『トーキョー・ボディ』を発表し、第二期ともいうべき活 動を開始した。朝日新聞連載『青空ノート』をはじめ、エッセイも多数執筆。99年に発表した『サーチエンジン・システムクラッシュ』(文藝春秋)が芥川 賞候補に選ばれ、注目を集める。2000年より京都造形芸術大学の映像・舞台芸術学科で劇作と演出について教える。著作に『よくわからないねじ』(新潮社)、『牛乳の作法』(筑摩書房)などがある。 ★シンポジウム(リーディング終了後) 「トラヴァース・シアターの活動:新作戯曲のためのスコットランドの劇場」 出演:フィリップ・ハワード(芸術監督/演出家)、キャサリン・メンデルソン(海外文芸担当)、ニコラ・マッカートニー(劇作家)、デイヴィッド・ハロワー(劇作家) 宮沢章夫(劇作家/演出家/作家) ■ムッソン・デテ La mousson dété
3月14日(日)14:00 ドラマ・リーディング『男たちとの物語』 作:グザヴィエ・ドュランジェ 訳:藤井慎太郎・石井惠共訳 演出:ミシェル・ディディム 出演:草村礼子 *公演終了後、劇作家と演出家らによるトークあり ●作家について グザヴィエ・ドュランジェ Xavier Durringer 1963年生まれ。89年より、ラ・レザード(とかげの意)劇団を率い、劇作・演出を手掛ける。最近の作品に『ポラロイド』(95年)、『許嫁』(01年)。映画の脚本・監督としての活動も行い、00年には映画製作会社を設立、テレビ局ARTEと共同で『二グロ』を製作、発表。現在、タイで新作映画の撮影中。劇作家協会副代表。 ●作品について 『男たちとの物語』 Histoires d'hommes(2002年) 女(たち)のために書かれた、様々な形式で構成される56ものモノローグ。愛情と怒りに満ちた、孤独な女(たち)が人生を語る。 02年アヴィニヨン演劇祭の同時代戯曲リーディング・シリーズ「Texte nu(裸のテクスト)」で発表され、緊迫感溢れる詩的なエクリチュールが話題を呼んだ。 ●演出家について ミッシェル・ディディム Michel Didym ストラスブール国立演劇学校で学んだ後、主にジョルジュ・ラヴォダンやアラン・フランソン等の演出家の元で、俳優として活躍。1990年、劇団「カンパニー・ブーメラン」を設立、フィリップ・ミンヤナやミシェル・ヴィナヴェールなど同時代劇作家の作品の演出を多く手掛ける。95年、新作戯曲を多く世の中にひろめる目的で、フェスティバル「ムッソン・デテ」を始め、現在に至る。2003−2004年、ラテンアメリカにおけるフランス演劇のシーズンの芸術監督。 ★シンポジウム(リーディング終了後) 「ムッソン・デテの活動:新作戯曲リーディング・フェスティバル」 出演:ミシェル・ディディム(芸術監督/演出家)、ファブリス・ビュルギィ(制作/広報)、グザヴィエ・ドュランジェ(劇作家) |
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