ワークショップ・レクチャー

『「ドキュメンタリー演劇」とは何か~その実践と方法を巡って』

近年、「ドキュメンタリー演劇」という名のもと、さまざまな形での上演・実践がなされており、現代演劇において重要な手法のひとつとなっています。
本講座では、改めてドキュメンタリー演劇とは何なのかを再考します。今回は日米のいくつかの作品を具体的に検証しながら、演劇におけるフィクション/リアリティ/現実の関係性を探り、演劇に何が可能かを広く考えていきます。
どうぞふるってご参加ください。

 
 
日程 2011年
(1)9月11日(日)18時30分~20時30分
「観客にとっての〈いま・ここ〉とは?‐‐〈ドキュメンタリー〉が問いかけてくるもの」
講師:森山 直人(演劇批評家)

(2)9月29日(木)19時~21時
「アメリカのドキュメンタリー演劇‐‐リアルと虚構の狭間」
講師:外岡 尚美(青山学院大学教授)

 
 
内容 (1)「観客にとっての〈いま・ここ〉とは?‐‐〈ドキュメンタリー〉が問いかけてくるもの」
近年、日本の現代演劇の先端的な現場においても、〈ドキュメンタリー的なもの〉が大きな問いとして浮上しているように見える。寺山修司の「市街劇」の試み以来、しばらく顧みられることのなかったこの問題は、今日、たんなる外国演劇の流行の導入というレベルを超え、舞台芸術における「観客」の立場性をめぐって根源的な再検討を迫りつつあるように思える。ここでは、このところ国内外で次々に大胆な新作を発表している演出家・高山明(Port B)の作品をはじめとする具体的な事例を参照しながら、現代日本における〈劇場〉の行方、とりわけ〈観客〉という存在の未来について考えていきたい。

(2) 「アメリカのドキュメンタリー演劇‐‐リアルと虚構の狭間」
ドキュメンタリー演劇は歴史的な出来事をどのように描けるのでしょうか。また人々の言葉や振る舞い、身体的な記憶はどのように演劇化されるのでしょうか。アメリカにおけるドキュメンタリー演劇の歴史を概観するとともに、インタビューをもとにしたドキュメンタリー演劇を作るエミリー・マン(Emily Mann)とアナ・ディヴィア・スミス(Anna Deavere Smith)の二人をとりあげて、演劇とリアルな「出来事」との関係について考えたいと思います。
 
 
場所 世田谷文化生活情報センター セミナールーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー5階)
 
 
講師 《プロフィール》
(1)森山 直人(もりやま なおと)
1968年生まれ。演劇批評家。京都造形芸術大学芸術学部舞台芸術学科教授、舞台芸術研究センター主任研究員。主な論考に「ある亡霊との対話――高山明『雲。家。』の演出について」(『F/T09 DOCUMENTS』)「〈ドキュメンタリー〉が切り開く〈舞台〉」、「過渡期としての舞台空間――小劇場演劇における「昭和30年代」」(以上『舞台芸術』)他。

(2)外岡 尚美(とのおか なおみ)
青山学院大学教授。著書に『多文化主義で読む英米文学』(共編著、ミネルヴァ書房、1999年)、『境界を越えるアメリカ演劇――オールタナティヴな演劇の理解』(共編著、ミネルヴァ書房、2001年)、『ギリシア劇と能の再生――声と身体の諸相』(共著、水声社、2009年)。訳書に、イブ・コゾフスキー・セジウィック『クローゼットの認識論――セクシュアリティの20世紀』(青土社、1999年)。
 
 
参加費 各回1,000円
※当日会場にてご精算いただきます。
※ポイントカード対象レクチャーです。ポイントカードとは世田谷パブリックシアターのレクチャーを5回受講頂くと、1 回無料で受講頂けるお得なカードです。
 
 
募集人数 40名程度
※先着順に受付いたします。定員に達し次第、受付を終了いたしますので、あらかじめご了承ください。
 
 
申込み方法 以下申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526
 
 
備考 [協賛]  アサヒビール株式会社/東レ株式会社
 
 
受付は終了致しました。
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