ワークショップ・レクチャー

舞台芸術のクリティック
作品の論理、批評の方法 X(全10回)
世田谷パブリックシアターレクチャー2006 

 シリーズ〈舞台芸術のクリティック〉は、演劇やダンスなどの批評を実践していく講座です。ここで言う「批評」とは、単に作品の良し悪しを裁定したり、芸術を材料に使って思想や主張を展開するようなものでは必ずしもありません。他者の表現に接して、自分なりに感じたこと、考えたことを、また別のかたちで、別の他者へ向けて発信していく。その営みをひとまず「批評」と呼ぶことにします。もちろん、現代芸術においては創作と批評は表裏一体のものです。創造的な視点で舞台芸術を捉えなおすために、受講者の積極的な発言や議論を期待します。


 今回の講座は、まず日程の前半では同時期に上演されるいくつかの舞台作品を題材にして、各自が2000字程度の作品評を書くことを試みます。そのプロセスを通して、受講者相互の関心や意識の共有や交流を図り、同時に舞台芸術の現在に関わる主要な問題について考察しながら、単なる印象や感想にとどまらない「批評」の基本的なあり方を探ります。さらに後半では、それを基に改めて講義やディスカッションを行い、舞台作品を読み解くための視点や方法の検証を経て、最終的に受講者それぞれが見出したテーマや作品について4000?8000字程度の批評を書き上げることを目標とします。優秀な作品は雑誌『SPT』(世田谷パブリックシアター刊)や『舞台芸術』(京都造形芸術大学舞台芸術研究センター刊)に掲載の可能性もあります。


 舞台芸術に対する視野を拡げることで、観劇体験をより豊かなものにしたいと思っている方、演劇批評やダンス批評を書いていきたいと思っている方、現在の舞台芸術に対する意見交換の場を持ちたい方など、幅広い受講者の参加を歓迎します。

 
 
日程

時間は各日ともに19時?20時45分

2006年

10月10日(火)  オリエンテーション?舞台芸術の現在(八角+森山)
10月24日(火)  作品へのアプローチ1(八角)
11月14日(火) 作品へのアプローチ2(森山)
11月28日(火) 批評のための理論と方法(八角)
12月12日(火) 中間発表とディスカッション(八角+森山)

2007年

2007年
1月9日(火) 視点と論理の検証1(森山)
1月23日(火) 視点と論理の検証2(八角)
2月13日(火) テーマの設定と展開(森山)
2月27日(火) プレゼンテーションと講評(八角+森山)
3月13日(火) 総評とディスカッション(八角+森山)
※各回の内容は受講者数や進行状況によって変わる場合があります。
 
 
場所 世田谷文化生活情報センター セミナールーム
(世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー5階)
 
 
講師 [プロフィール]
八角聡仁(やすみ・あきひと)
1963年生まれ。批評家。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科教授、舞台芸術研 究センター主任研究員。演劇、ダンス、写真、映画、文学等に関する論考多数。 編著に『現代写真のリアリティ』(角川書店)他。

森山直人(もりやま・なおと)
1968年生まれ。演劇評論家。京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科助教授、舞台芸術研究センター主任研究員。主な論考に「過渡期としての舞台空間?小劇場演劇における昭和30年代」(『舞台芸術』連載)など。

 
 
参加費 15,000円
 
 
募集人数 30名
※応募者多数の場合は抽選となりますので、予めご了承ください。
※結果は、申込み締切後1週間以内に申込者全員にお知らせします。
 
 
締切り 2006年9月26日(火)
 
 
申込み方法 下記申込みフォームかまたは電話(03?5432?1526)にてお申込み下さい。
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター学芸 03?5432?1526
 
 
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