公演情報

狂言劇場その八 

Aプログラム:『萩大名』/『鏡冠者』/能楽囃子/『越後聟 祝言之式
Bプログラム:小舞『海道下リ』『蟬』/『文山賊』/能楽囃子/『歌仙』

公演期間
2014年11月01日(土)~2014年11月08日(土)
劇場
世田谷パブリックシアター
チケット前売り開始日
一般 : 2014年09月21日(日)~
友の会会員先行予約 : 2014年09月13日(土)~
せたがやアーツカード会員先行予約 : 2014年09月20日(土)~
チラシ画像宣伝美術=有山達也 撮影=久家靖秀
画像/撮影=久家靖秀

古典芸能という枠にとどまらず「“舞台芸術=パフォーミングアーツ”としての狂言」というコンセプトに基づき、2004年にスタートしたシリーズ『狂言劇場』。世田谷パブリックシアターの劇場空間に特設能舞台を設置し、数々の名曲を約30曲上演するほか、舞の新作『MANSAIボレロ』や語リの技法を駆使した中島敦『悟浄出世』の朗読など、狂言の多角的な魅力を提示してきました。また、三本の橋掛リ、暗闇に溶け込む黒一色の背景、高さのある劇場空間や照明、映像効果をいかした、オリジナリティあふれる演出は毎回話題を呼んでいます。
今回は狂言の演劇性・現代性・舞踊性・音楽性の要素を堪能できるプログラムとなっています。

Aプログラム『萩大名』/いとうせいこう作『鏡冠者』/能楽囃子/『越後聟 祝言之式
  『萩大名』は無風流な大名を風刺しながらも、狂言のおおらかさが味わえます。大名が目の前に咲き誇る萩の花を眺める場面では、熟達した演技によって観客の想像力が刺激されます。 
『鏡冠者』は、いとうせいこう作・野村萬斎演出の新作狂言。空間に「鏡の世界」が強調されるため、通常の能舞台ではなかなか上演されない作品です。2000年に国立劇場にて初演し、05年『狂言劇場その弐』」以来の再演となります。古典芸能作品にはみられないお互いの所作を真似する“鏡のマイム”、舞の技法に裏打ちされた“左右対称の連舞”などは必見。演者同士の阿吽の呼吸が、笑いとともに“わたしとは誰か?”という深淵なテーマを私たちにつきつけます。
  『越後聟 祝言之式 』』は、『越後聟』の終盤クライマックスの場面で聟が舞う獅子舞の部分のみを上演します。聟は、赤頭に赤い布で覆面をし、二枚の扇によって獅子の口を表現した独特の扮装で登場します。藤田流の笛をはじめとするお囃子にのって、アクロバティックな獅子の舞を萬斎が披露します。三点倒立や跳躍など、能や歌舞伎とは趣向のことなる、狂言獅子の舞踊性にご注目ください。

★Aプログラム配役★
Aプロ『萩大名』
おおらかな大名と機知に富んだ太郎冠者が登場する、狂言の代表曲の一つ。田舎大名が太郎冠者の案内で、とある庭園に萩の花見に出かけます。庭園の亭主は来客には必ず当座(=即興の和歌)を所望する風流人。和歌の心得がない大名に太郎冠者はあの手この手で一首を教え込みますが、庭園の素晴らしさにはしゃぐ大名は、褒めるつもりが失言を連発。そして大名が、いよいよ和歌を詠むことになり・・。
大名・・・野村万作(11/1~3)
     石田幸雄(11/8)
太郎冠者・・・中村修一(11/1、11/3)
        内藤連(11/2、11/8)
亭主…石田幸雄(11/2)
     高野和憲(11/1、11/3)
     月崎晴夫(11/8)

『鏡冠者』
2000年に初演し、05年の『狂言劇場その弐』でも好評を博した、いとうせいこう作の新作狂言。
 主人が山伏から預かった鏡に御神酒を供えるよう太郎冠者に命じます。太郎冠者はついつい御神酒を飲み、酔っぱらい、鏡に映る姿を面白がって舞ううちに主人が様子を見にきます。主人は鏡に映る者と太郎冠者の見分けがつかなくなり・・・。伝統的な狂言の発想や笑いを随所にいかしながら、鏡や仮面を巧みに用いて、“わたし”という存在の危うさをにじませます。
太郎冠者・・・野村萬斎
主・・・石田幸雄(11/1、11/3)
    高野和憲(11/2、11/8)
鏡冠者・・・深田博治

『越後聟 祝言之式』
 聟入りにきた花聟が酒宴で披露するめでたい獅子の舞でAプログラムを締めくくります。赤頭に赤い布で覆面をし、二枚の扇によって獅子の口を表現した独特の扮装に目を奪われます。藤田流笛方による狂言獅子と萬斎が創作したアクロバティックな獅子の舞にご期待ください。
聟・・・野村萬斎

Bプログラム小舞『海道下リ』『蟬』/『文山賊』/能楽囃子/『歌仙』
 小舞『海道下リ』『蟬』ののち、 『文山賊』を上演します。狙った旅人を取り逃がし、仲間割れとなった二人の山賊が繰り広げる対話劇。奪うはずが逆に奪われる“山賊物”のなかでも一般庶民の日常感覚をすくいあげた異色の作品で、家族を思いやる臆病な山賊たちについついホロリとさせられます。
 『歌仙』は、上演機会が稀な流派独自の大曲。和歌に優れた歌人6人を、人間国宝・野村万作、野村萬斎、石田幸雄をはじめとする万作の会一門が演じます。王朝風の華やかな装束に身をつつんだ歌仙が絵馬から抜け出す趣向は見どころのひとつ。また、上品なはずの歌仙のやりとりにどこか人間くささを感じさせるのは狂言ならではですが、典雅な歌を詠み交わすだろうという観る側の予想を鮮やかに裏切る展開にも期待が高まります。

★Bプログラム配役★
小舞『海道下リ』『蟬』
狂言の舞踊性が凝縮された小舞。今回は旅路の情景を描写する『海道下リ』、敏捷な所作に富む『蟬』をご覧いただきます。舞はもちろん、時にテンポよく、時にユーモラスな内容の小舞謡も聞きどころです。
『海道下リ』
月崎晴夫(11/5)
岡聡史(11/6)
飯田豪(11/7)
『蟬』
野村萬斎

『文山賊』
 悪党になりきれない山賊が登場し、狂言ならではの対話劇を堪能できる作品。狙った旅人を取り逃がして仲間割れをする二人の山賊。臆病な二人は果し合いをするが、何かと理由をつけて事が進まない。誰にも知られずに死ぬのは空しいからと、一人が書置きしておこうと提案します。早速文を書き始めますが・・・。山賊のやりとりにおかしみを感じながら、最後にはしんみりとさせる秀作です。
山賊・・・石田幸雄/深田博治

『歌仙』
 和泉流独自の大曲であり、上演する機会が少ないため必見の狂言。和歌の神である玉津島明神に奉納した絵馬から、6人の歌仙が動き出して月見の宴を始めます。はじめのうちは和気あいあいとした雰囲気でしたが、和歌サークル内紅一点の絶世の美女・小野小町が飲んだ盃を回すうちに不穏な空気が漂いはじめ・・・。王朝風の装束に身を包んだ歌人たちの雅趣豊かな風情は見どころのひとつですが、争いの場面になると一転してスリリングな展開をみせるなど、重層的な味わいをもつ作品です。
柿本人丸・・・野村万作
僧正遍照・・・野村萬斎
参詣人・・・・・竹山悠樹
在原業平・・・中村修一
小野小町・・・高野和憲
猿丸太夫・・・月崎晴夫
清原元輔・・・内藤連

囃子方
笛・・・藤田六郎兵衛(11/1、3)
    竹市学(11/2)
    栗林祐輔(11/5~7)
    大野誠(11/8)
小鼓・・・幸正昭
大鼓・・・亀井広忠(11/1、3、5~7)、原岡一之(11/2、8)
太鼓・・・観世元伯(11/1、3、5、6)、小寺真佐人(11/2、7~8)
※都合により演者が変更になることがございます。

 A・Bプログラムでは、能楽界きっての囃子方による能楽囃子、Bプログラムでは狂言師の磨き抜かれた身体と様式美のエッセンスが凝縮された小舞もあわせてお楽しみいただきます。
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11月1~3日、5~6日の回は、場内にビデオカメラが入ります。何卒ご了承ください。
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★メディア情報★
2015年2月1日(日) 浄土 2月/3月号 野村萬斎インタビュー
12月21日(日) 毎日新聞 公演評 ストーリー「みえないへその緒~600年の歴史をつなぐ父と子」
11月1日(土) 家庭画報12月号 アクティブレスト 野村万作インタビュー
10月18日(土) 読売新聞 読売中高生新聞 野村萬斎インタビュー
10月17日(金) 東京新聞 野村萬斎インタビュー
10月16日(木) 神奈川新聞 上毛新聞 デーリー東北 野村萬斎インタビュー
10月9日(木) 日本経済新聞 夕刊 野村萬斎インタビュー
10月3日(金) 東京中日スポーツ 野村萬斎インタビュー 
10月1日(水) Confetti 11月号 野村萬斎インタビュー
10月1日(水) ARTNEWS TOKYO 2014.10-12 野村萬斎インタビュー
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◎視覚に障害のある方向けの音声ガイドのご案内はこちらから
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◎視覚に障害のある方のための舞台説明会のご案内はこちらから

[出演] 野村万作/野村萬斎/石田幸雄/
      深田博治/高野和憲/月崎晴夫/ほか万作の会

公演日程

2014年11月

日 月 火 水 木 金 土
 
 
 
 
 
 
1
A15:00
2
A14:00
3
A18:00
4
休演
5
B19:00
6
B19:00
7
B14:00
8
A14:00■
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ロビー開場(ロビーまでお入りいただけます)は、開演の60分前 です。
客席開場(客席までお入りいただけます)は、開演の30分前です。

◆上演時間◆
  Aプロ 約1時間40分(休憩20分ふくむ)予定。
『萩大名』約30分/『鏡冠者』約30分/休憩20分/能楽囃子約10分/『越後聟 祝言之式 』約10分
Bプロ 約1時間55分(休憩20分ふくむ)予定。
小舞『海道下リ』『蟬』約10分/『文山賊』約15分/休憩20分/能楽囃子約10分/『歌仙』約60分
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◇前日までのご予約◇
残席がある限り、公演日前日まで劇場チケットセンター(店頭&電話 19時まで)と
劇場オンラインチケット(23時30分まで)にて受付いたします。

◇当日券◇
☆当日券電話予約☆
当日朝10時~開演の2時間前まで劇場チケットセンター(電話 03-5432-1515)にて受付いたします。

☆窓口販売☆
開演の60分前より、世田谷パブリックシアター入口右手の当日券受付にて販売いたします。

…………………… ※一部の回にて、場内にビデオカメラ(記録用)が入ります。何卒ご了承ください。
■=視覚障害者のための舞台説明会あり(劇場まで要申込み・無料、『狂言劇場その八』のチケットをお持ちの方対象)、音声ガイドあり
※未就学児童はご入場いただけません。開演後は本来のお席にご案内できない場合がございます。ご了承ください。 

料金

全席指定
一般 S席7,200円/A席5,200円(3階)

高校生以下 S席3,600円/A席2,600円(世田谷パブリックシアターチケットセンター店頭&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示)

U24 S席3,600円/A席2,600円(世田谷パブリックシアターチケットセンターにて要事前登録、登録時年齢確認できるもの要提示、オンラインのみ取扱い、枚数限定)


友の会会員割引 S席6,700円

せたがやアーツカード会員割引 S席7,000円



※「世田谷区民割引」は「せたがやアーツカード会員割引 」になりました。せたがやアーツカード会員割引や先行発売を利用するには「せたがやアーツカード」(世田谷区在住の15 歳以上の方対象)の会員登録が必要です。詳細はこちらをご参照いただくか、以下へお問合せください。
【問】公益財団法人せたがや文化財団 せたがやアーツカード事務局 03-5432-1548[10 時~19 時 年中無休(年末年始をのぞく)] 

チケット取扱い

世田谷パブリックシアターチケットセンター 店頭・電話 03-5432-1515(10時~19時 年末年始をのぞく)
世田谷パブリックシアターチケットセンターオンラインチケット 要事前登録。24時間受付(チケット発売初日は午前10時より受付開始)
パソコン
チケット購入・予約の方はこちら

携帯:http://setagaya-pt.jp/m/
会員登録・入会申込の方はこちら
U24
(アンダー24)
(世田谷パブリックシアターチケットセンターにて要事前登録、登録時年齢確認できるもの要提示、前売りのみ・オンラインのみ取扱い、枚数限定)
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:438‐908)
http://pia.jp/t/ (PC・携帯)
チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクス
イープラス http://eplus.jp/(PC・携帯)
ファミリーマート各店舗Famiポート
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:38893)
0570-000-407(オペレーター対応10時~20時)
http://l-tike.com/(PC・携帯)
ローソン・ミニストップ店頭Loppi
Confetti(カンフェティ) http://confetti-web.com/
0120-240-540(携帯・PHSからは03-6228-1630) ※通話料無料 (受付時間:平日10時~18時)
せたがやアーツカード会員割引は世田谷パブリックシアターチケットセンター(店頭・電話・オンライン)で前売のみの取扱いとなります。事前に「せたがやアーツカード」の会員登録が必要です。「せたがやアーツカード」の詳細はこちらから

観劇サポート

車椅子スペース
 

世田谷パブリックシアター、シアタートラムとも車椅子のままご観劇いただける車椅子スペースがございます。定員に限りがございますので、ご利用にあたり予約が必要です。

【料金】:該当エリアチケット料金の10%割引【付添者は1名まで無料】
【申込】:03-5432-1515 劇場チケットセンター

ご利用希望日の前日の19時まで受付けますが、定員になり次第締め切らせていただきます。お早めにご予約ください。また、お座席でご観劇になる場合も、スムーズにお席にご案内させていただきますので、予め劇場までご連絡ください。

託児サービス
 

世田谷パブリックシアター、シアタートラムで行われる、前売入場券を販売する公演では基本的に託児サービスがございます。

【料金】:2,000円(1名につき)
【対象】:生後6ヶ月以上9歳未満
【申込】:03-5432-1526 世田谷パブリックシアター

ご利用希望日の3日前の正午まで受付けますが、定員になり次第締め切らせて頂きます。お早めにご予約ください。また、障害のあるお子様についてはご相談ください。

委託:キッズルーム・てぃんかぁべる三茶

お問合せ

世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10時~19時)

[主催]
公益財団法人せたがや文化財団
[企画制作]
世田谷パブリックシアター
[後援]
世田谷区
[制作協力]
万作の会
[協賛]
資生堂/トヨタ自動車株式会社/東邦ホールディングス株式会社/Bloomberg
[協力]
東京急行電鉄
平成26年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業