『学びの現場から』
~SPTワークショップラボ2014-2015~
教育現場では、新しい学びのかたちとして、様々なワークショップや協働作業の在り方が試みられています。そこには、演劇の現場で行われている演劇ワークショップと共通する何かがあるように思います。本シリーズでは、教育の現場でワークショップや演劇を実践されている方をお招きし、その内容や根拠となるお考えを伺っていきます。そこから演劇ワークショップとの共通項を見出すことで、改めて演劇ワークショップの可能性を探っていくことを目指します。
日程 |
Vol.1 物語、身体、‘未完’性、きょうどう性:フォーラムシアターにおける学びの可能性 2014年9月12日(金)19時~21時 講師:秋葉 昌樹(龍谷大学文学部教授) Vol.2 プレイフルは世界をロックする! 2014年11月24日(月・祝)14時~16時 講師:上田 信行(同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授/ネオミュージアム館長) Vol.3 遊びと学びのパラドックスを遊ぶ 2015年1月27日(火)19時~21時 講師:井谷 信彦(武庫川女子大学文学部教育学科講師) |
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内容 |
Vol.1 物語、身体、‘未完’性、きょうどう性:フォーラムシアターにおける学びの可能性 大学で担当する教育学のゼミで取り組んできた劇づくり、学校の保健室の先生と取り組んできた劇づくりを事例に、フォーラムシアター(応用演劇)における学びの可能性について、タイトルに掲げた四つの観点から考える時間にしたいと思います。 Vol.2 プレイフルは世界をロックする! “playful”とは、本気でものごとに関わっているときに感じる、あのワクワクドキドキ感のことであり、好きなことをやっている時に感じる興奮と楽しさです。 ”playful learning”とは、「楽しく学ぶ、ということではなく、楽しいことの中に、学びはあふれている」という視点であり、学びをとらえ直すアティチュード(姿勢)です。今回のワークショップ/レクチャーでは、最近、実験的に試みたライブセッションをヴィデオで紹介しながら、playful な世界の情景をプロジェクションしたいと思っています。楽しみにしていてください! Vol.3 遊びと学びのパラドックスを遊ぶ 普段大学生や社会人を対象に「遊び」や「演劇」の手法を用いた授業を実施していると、小さな子どもだけでなく大学生や大人にとっても、言葉や身体を活かした自由な遊びは深い意味をもっていることが実感されます。とはいえ、例えば大学生のコミュニケーション能力を育む「ため」とか、子どもの健全な発達の「ため」といったように、「何の役に立つのか」という目的‐手段の関係に目を奪われてしまうと、かえって遊び本来の豊かなダイナミズムが立て塞がれてしまうことになります。ここに遊びと学びの関係を考えるうえで避けては通れないパラドックスがあります。「何の役に立つのか」という視点を離れることで初めて見えてくる、世界と「私」が生まれ変わる出来事としての遊びの不思議や、これを学びの現場に活かしてゆく際に求められる作法について探求できれば嬉しく思います。 |
場所 |
Vol.1 世田谷文化生活情報センター セミナールームA(三軒茶屋駅前キャロットタワー5階) Vol.2~3 世田谷文化生活情報センター ワークショップルームA(三軒茶屋駅前キャロットタワー4階) |
講師 |
《プロフィール》 秋葉 昌樹(あきば よしき) 龍谷大学文学部・教授。 教育社会学者。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。専門はエスノメソドロジー( = 人々の方法論)の研究。著書に『教育の臨床エスノメソドロジー研究』(単著)、『質的調査法を学ぶ人のために』(共著)、『会話分析への招待』(共著)、『語る身体・見る身体』(共著)などがある。 上田 信行(うえだ のぶゆき) 同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授、ネオミュージアム館長。 1950年、奈良県生まれ。同志社大学卒業後、『セサミストリート』に触発され渡米し、セントラルミシガン大学大学院にて M.A.、ハーバード大学教育大学院にて Ed.M., Ed.D.(教育学博士)取得。 専門は教育工学。プレイフル•ラーニングをキーワードに、学習環境デザインとラーニング・アートの先進的かつ独創的な学びの場づくりを数多く実施。 1996~1997 ハーバード大学教育大学院客員研究員、2010~2011 MITメディアラボ客員教授。 著書に『プレイフル・シンキング:仕事を楽しくする思考法』(2009, 宣伝会議)、『プレイフル・ラーニング:ワークショップの源流と学びの未来』(2013, 共著、三省堂)、『協同と表現のワークショップ:学びのための環境のデザイン』 (2010, 共編著、東信堂)など。 井谷 信彦(いたに のぶひこ) 武庫川女子大学文学部教育学科講師。博士(教育学)。専門は臨床教育学・教育人間学。教職課程の授業や現職教員向けの講習などで、「遊び」や「演劇」の手法を用いた取り組みを実施。教育者のタクト=即興の資質を育むための学びのデザインを探索している。関連文献に「タクトの啓発と「ありうること」への開放――ヴァン=マーネンの省察理論と意味生成の沃野」(2013年)など。 |
参加費 |
各回1,000円 ※受講日に会場にてご精算いただきます。 |
募集人数 |
各回30名程度 ※先着順に受付いたします。定員に達し次第、受付を終了いたしますので、あらかじめご了承ください。 |
申込み方法 | 以下申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。 |
お問合せ | 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526 |
備考 |
[主催] 公益財団法人せたがや文化財団 [後援] 世田谷区 [協賛] 東レ株式会社 |
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