『「民衆演劇」と「公共の演劇」の構想― フランスの場合を参照しつつ』
パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座2010
フランスにおいて「民衆の演劇」がどのように構想されて、それぞれの時代にどのように展開してきたかを通史的に追う中で、そうした考え方が、現在のフランスの劇場のあり方と結びついているかを検討していきます。
フランスの「公共劇場」を思想や制度、実際の機構などの点から歴史的に捉え直すまたとない講座です。
是非ご参加ください。
日程 |
2010年 (1)「大革命と演劇」 11月12日(金) 19時~21時 講師:八木雅子(学習院大学大学院助教) (2)「歴史家ミシュレの演劇構想と民衆演劇の誕生」 11月18日(木) 19時~21時 「『公共劇場』運動と文化政策」 12月2日(木) 19時~21時 講師:佐伯隆幸(学習院大学教授) |
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内容 |
括弧つきではあれ、「公共劇場」と呼ばれるものがこの国でスタートして十年余を経た。その間、いくつかの試みはあったものの、「パブリックな表現に関わる/による新たな関係の場の構築」という演劇の「かたち」はいぜん不鮮明であり、その将来的方向も創造者・観客相互に必ずしも共有的な土台上でみいだされているわけではない。そこで、フランスの場合を一例にとって、「民衆演劇」という発想がどのように生まれ、それがどう「公共の演劇」と重なり、連繋してきたかを3回にわたって講じる。 第1回目に八木雅子氏に大革命期の思考を語ってもらう予定なので、わたし佐伯は、19世紀の歴史家ミシュレの演劇構想と、世紀の後半にアルザスで誕生する「ビュッサン民衆劇場」を皮切りにして、20世紀の「国立民衆劇場」の動き、第2次大戦後に名実ともに一定のかたち──「演劇の地方分散化」を含め──をみる「公共劇場」、その運動と文化政策との二重性を主に六八年まで、そして、それ以後、今日のフランスでの公共劇場のありようを語りたい。その枠組みのうちで、日本の現状と独自性、または、礎石部での差異やそれゆえの難しさがあぶり出せればと考えている。公共の演劇はなにを基層とするかの問いである。 |
場所 |
世田谷文化生活情報センター セミナールーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー5階) |
講師 |
《プロフィール》 八木雅子(やぎまさこ) 学習院大学大学院身体表象文化学専攻助教。フランスを中心とする演劇政策史、とくに演劇および俳優の社会的地位が関心テーマ。演劇分野の図書博物館学も射程。訳書に「文化と社会:現代フランスの文化政策と文化経済」イヴ・レオナール編,植木浩監訳,芸団協出版部,2001ほか。 佐伯隆幸(さえきりゅうこう) 演劇評論家、学習院大学教授。2011年3月まで同大学大学院人文科学研究科「身体表象文化学専攻」主任。専門はフランス演劇のなかでも近代以降のフランス演劇史。批評家としては、アングラ期以来の日本の現代演劇の動向を追う。 |
参加費 |
4,500円(全3回) ※受講当日に会場にてご精算いただきます。 ※受付は15分前より開始、お申込後キャンセルの場合は必ずご連絡ください。 ========= ★「レクチャープログラム回数券」販売のお知らせ 世田谷パブリックシアターのレクチャーにお得な料金でご参加いただける2種類の回数券 を販売します。 世田谷パブリックシアターで2010年度内に開講される以下の講座(60程度)がすべてが 対象です。 ・パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座 ・世田谷パブリックシアター シアターゼミナール ・上演作品レクチャー ・世田谷アーティストトーク (1)18~24歳の方 種類:5回券 4,000円 【1講座当たり800円】 販売方法:オンライン販売(U24) (2)一般の方 種類:5回券 6,000円 【1講座当たり1,200円】 販売方法:オンライン販売 =========== |
募集人数 |
30名程度 ※先着順に受付しておりますが、万が一定員に達してご参加いただけない場合はご連絡いたします。 |
申込み方法 | 以下申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。 |
お問合せ | 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526 |
備考 |
[助成] アサヒビール芸術文化財団 平成22年度文化庁芸術拠点形成事業 |
受付は終了致しました。
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