『公共空間と劇場のポリティクス/対話編(その2)』
パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座2010
日本における公共劇場が、「公共」の「劇場」として機能し、日本の社会の中で成立していくために、あらためて向き合わなければならない「公共」という概念と演劇/劇場空間との関係性について考えます。ゲストの小島延夫さんに、法律的な観点から公共空間の定義をして頂きながら、鴻英良さんを聞き手にディスカッション形式で進めていきます。
日程 |
2010年 (1)Vol4.「公共空間の利用と法」 11月24日(水)19時~21時、12月1日(水)19時~21時 ゲスト:小島延夫(弁護士/東京駿河台法律事務所) 聞き手:鴻英良(演劇評論家) |
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内容 |
(1)Vol.4「公共空間の利用と法」 公共空間とは人々が自由に表現し活動する場であり、人間が自己実現する場として、きわめて重要である。しかし、今日、官有地においては官が広い公共利用を妨げ、民有地においては私企業による所有の論理に基づく排除がされ、人々の手から、そうした場が奪われつつある。公共空間を人々(民衆)の手に取戻すためには、公共空間を定義し、その意味内容分類(公共空間は一様ではない)を明確にした上で、それについての法の現在を知り、本来どうあるべきかを考える必要がある。ビラ巻きと住居侵入、プリンスホテルの事件、宮下公園の事件など、各種の事例を参照しながら皆さんとともに考えていってみたい。(小島) 公共空間は歴史的にどのような役割を果たしてきたのか。そこではどのような目的のもと にどのようなことが実践されてきたのか。誰が、誰のために、誰とともに? ここでとり あえず問題とされるのは劇場と公園である。それらは誰のために、誰によって、どのよう な機能を期待されつつ作られたのか? たとえば、公園に住むこと、路上で上演するこ と、現代社会の問題を明らかにするための都市への介入、それは正義にかなったことなの か、不当なことなのか?その判断はどのような基準によってなされているのか、なされう るのか? そのことは公園や劇場の意味、その定義の仕方とも関連するだろう。あるい は、合法か違法か、と問いかける必要もあるだろう。違法だが正当、あるいは不当だが合 法という判断が出るような事態に直面したとき、われわれは何をすべきか、日本の現実と 法の現実との関係に迫りつつ、生活と表現を横断的に交錯させながら、法律の専門家であ る小島延夫氏にこの問題を解くカギを聞いていきたい。(鴻) |
場所 |
(1)世田谷文化生活情報センター セミナールーム(三軒茶屋駅前キャロットタワー5階) |
講師 |
《プロフィール》 鴻英良(おおとりひでなが) 演劇批評家。著書に『二十世紀劇場ー歴史としての芸術と社会』(朝日新聞社)、野田秀樹との共著に『野田秀樹;赤鬼の挑戦』(青土社)、巻上公一との編著に『反響マシーン:リチャード・フォアマンの世界』(けい草書房)、翻訳に『イリヤ・カバコフ自伝ー60年代ー70年代、非公式の芸術』(みすず書房)、『タルコフスキー日記』(キネマ旬報社)など。 小島延夫(こじまのぶお) 1984年弁護士登録(東京弁護士会)。1989年から途上国における先進工業国が関与した環境破壊の問題に取り組む。それと並行して、東京都文京区での町並み保全、2001年からは居住地である埼玉県川越市のまちづくりの問題に取り組む。アメリカ合衆国のオレゴン州ポートランドやカルフォルニア州サンフランシスコ、ドイツやデンマーク、オランダなどのまちづくりも調査研究し、都市法について意見書をまとめる。2004年から5年間、早大法科大学院で教授(行政法、都市法、公益民事弁護活動等)、現在、早大法科大学院非常勤講師、上智大学法学部非常勤講師。文化庁歴史文化基本構想(仮称)策定技術指針検討会委員。 |
参加費 |
(1)3,000円(全2回) ========= ★「レクチャープログラム回数券」販売のお知らせ 世田谷パブリックシアターのレクチャーにお得な料金でご参加いただける2種類の回数券 を販売します。 世田谷パブリックシアターで2010年度内に開講される以下の講座(60程度)がすべてが 対象です。 ・パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座 ・世田谷パブリックシアター シアターゼミナール ・上演作品レクチャー ・世田谷アーティストトーク (1)18~24歳の方 種類:5回券 4,000円 【1講座当たり800円】 販売方法:オンライン販売(U24) (2)一般の方 種類:5回券 6,000円 【1講座当たり1,200円】 販売方法:オンライン販売 =========== |
募集人数 |
(1)30名程度 ※先着順に受付しておりますが、万が一定員に達してご参加いただけない場合はご連絡いたします。 |
申込み方法 | 以下申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。 |
お問合せ | 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526 |
備考 |
[助成] アサヒビール芸術文化財団 平成22年度文化庁芸術拠点形成事業 |
受付は終了致しました。
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