ワークショップ・レクチャー

『地域社会と芸術-ケーススタディーズに基づいて』
世田谷パブリックシアターのレクチャー2007

専門家の方々をお招きして、それぞれの方のフィールドでの活動例や考え方をお話していただく中で、芸術が社会と結びついていくためのさまざまな関係の在り方を検討します。また、劇場やその他の地域における空間がどのように地域の魅力ある拠点、オープンスペースとなりうるのかということを考えていきます。

 
 
日程 2007年
(1)10月24日(水) 19時~21時 講師:北川フラム
(2)11月15日(木) 19時~21時 講師:加藤種男
(3)11月29日(木) 19時~21時 講師:北沢猛

※受付は15分前より開始、お申込み後キャンセルの場合は必ず事前にご連絡下さい。
 
 
内容 (1)10月24日(水) 19時~21時 北川フラム
   「アートによる地域活性化」
  2000年から3年に一度行われている“大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ”。1500年もの間農業を通して大地とかかわってきた中山間地が、近代化の過程での若者労働者の都市への流出、国策による農業の迷走に抗して、アートに何ができるのかという試みの祭典である。アートあるいはアーティストというまさに異質な世界がこの地域にやってくることで惹き起こされた疑問と反感。それはやがて、アーティストが地元から学んで「里山」の景観と生活を舞台に作品をともにつくろうとした時、興味と共感を呼び、さらには協働にまでいきついたところにこのプロジェクトの意味があった。「人間は自然に内包される」というテーマのもと、アートを媒介にして「地域」「世代」「ジャンル」を越えた流動化と労働が「都市と地域の交換」に至るまでを報告する。

(2)11月15日(木) 19時~21時 加藤種男
   「創造都市横浜、そしてAAF地域創造」
探していけば、街も田舎も資源の宝庫。これを活用するのは妄想だらけのよそ者や、地元市民のネットワーク。要には、必ずアーティストがいて、新たな表現が生み出される。創造都市横浜の事例と、全国のアートNPOのネットワークがつくりだすアサヒ・アートフェスティバルの豊富な事例を紹介する。地域社会とアートの関係を大きく変化させる中で、社会を変える人々の実験に触れる絶好の機会。

(3)11月29日(木) 19時~21時 北沢猛
   「創造実験都市~新しい都市づくりの構想~」
人間の創造力。そこから生まれる価値や文化が、都市社会のエネルギーであり、地域社会の活力となる。成長の時代から非成長、そして縮小の時代に向かって、わたしたちの生活や社会は大きな変化を見せている。新しい時代の住みやすく魅力ある都市とは何かを再度問う。横浜での都市デザインの実践、日本の中山間地や地方での議論と構想の経験を通し、具体的に提案する。多くの写真や図面をもとに解説。
 
 
場所 世田谷文化生活情報センター セミナールーム(キャロットタワー5階)
 
 
講師 [プロフィール]
北川 フラム (きたがわ・ふらむ)
アートディレクター。1946年新潟県高田市(現上越市)生まれ。東京芸術大学卒業。主なプロデュースとして、「アントニオ・ガウディ展」、「アパルトヘイト否!国際美術展」等。街づくりの実践では、「ファーレ立川アート計画」、「越後妻有アートネックレス整備構想」の総合ディレクター等多数。同プロジェクトによる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は2001年の「ふるさとイベント大賞」のグランプリを受賞した。平成18年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)受賞。アートフロントギャラリー主宰、地中美術館総合ディレクター、新潟市立美術館館長、女子美術大学教授等。

加藤 種男 (かとう・たねお)
アサヒビール芸術文化財団事務局長。アサヒビール大山崎山荘美術館の運営、アサヒ.アートフェスティバルのプロデュースなど、1990年以来、同社の文化活動を推進。あわせて、企業メセナ協議会研究部会の部会長として、わが国の企業メセナをリードしている。また、「創造都市」の旗振り役として、自治体への文化政策提言を推進し、現在は横浜市芸術文化財団専務理事を兼務。NPO活動の推進にも取り組み、アートNPOリンク理事をはじめ、日本NPO学会理事、日本NPOセンター評議員などをつとめる。大仏次郎記念館館長、埼玉県芸術文化財団理事ほか。著書:『新編 アーツ・マネジメント』(共著)、『環境 営戦略事典』(共編著)など。

北沢 猛 (きたざわ・たける)
アーバンデザイナー・東京大学教授(空間計画学)。横浜市参与・京都府参与・千葉県参与。信州塩尻市生まれ。横浜市企画調整局の都市デザイングループに参画。都市政策から市民まちづくりを担当、都市デザイン室長を経て、東京大学(都市工学・環境空間政策)。自治体と協働して、横浜市で『創造都市』,喜多方市、田村市、舞鶴市で『地域資産をいかしたまちづくり』を構想。柏市と柏の葉国際キャンパスタウンを構想。グッドデザイン賞金賞(2006)や土木学会デザイン特別賞(2005)。著書に「ある都市の歴史=横浜330年」(福音館書店)。編著に「まちづくり読本-協働の時代-」(ぎょうせい)、「都市のデザインマネジメント」(学芸出版)など。

 
 
参加費 各回1,500円
3回4,000円
※参加費は、受講当日に会場にてご清算いただきます
 
 
募集人数 各回25名 (先着順、定員になり次第受付終了)
 
 
締切り ※先着順に受付しておりますが、定員に達した場合は受付を終了しますので、予めご了承ください。
 
 
申込み方法 下記申込みフォームか、または劇場(03-5432-1526)までお申込みください。
 
 
お問合せ 世田谷パブリックシアター学芸 03-5432-1526
 
 
備考 [助成] アサヒビール芸術文化財団
 
 
受付は終了致しました。
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