演劇ユニットG.com 『闘争か、逃走か。』（08年） 撮影＝栃木香織

同ユニットは、代表の三浦剛を中心に劇作家、俳優、カメラマン、漫画家、画家、音楽家など、多才な表現者たちが作品ごとに集い、舞台を創り上げます。今回上演するのは昨年初演され、賛否両論を巻き起こした意欲作。携帯電話もつながらない辺鄙（へんぴ）な村に迷い込んだ男は、街へと帰ろうとするが、それを許さない目に見えぬ“圧力”が彼を苦しめ……。


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作・演出の三浦剛さんよりメッセージが届きました。
「闘争か、逃走か。」
　先日、演出家、越光照文に会ってきた。僕の師匠。ネクストジェネレーションの話をしたところ「素晴らしい機会だ。他の２団体はお前よりきっとずっと才能溢るる素敵な連中だろう。しかし、その中でもぶっちぎりで素敵なものをつくれ」と言われた。
演劇活動と社会生活の両立は本当にむずかしい。演劇を志す者にとって、演劇活動が闘争が闘争で、社会生活が逃走なのか、はたまた演劇活動が逃走で、社会生活が闘争なのか。その答えはどちらとも言えない気がする。そんなことを悩んでいた僕にたった一言。鬼の師匠は「闘争せよ」と命じたわけだ。無論、命じられたからって闘うわけじゃない。ただ闘わずして撤退するよりも、がむしゃらに闘って、それでもやっぱり負けちゃったら「これは戦略的撤退だ！」とうそぶいてみるのも悪くない。と、思った。
新年1月24日からの3日間。シアタートラムという空間で、そんな悩み多きお年頃の主宰、三浦剛が牽引するG.comの新しい「闘争か、逃走か。」がご鑑賞頂けます。

それから、学生闘争の話ではございません。
人類と宇宙、宇宙と人生、人生と人類の物語です。ご期待ください。
― 演劇ユニットG.com　主宰　三浦　剛―
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《劇団プロフィール》
1999年旗揚げ。劇団としての団体的な特性を持たず、作品ごと様々なジャンルの表現者たちとの出会いと別れと再会をくりかえし、G.comクオリティーを探し続ける仮想的現実的表現ユニットです。代表の三浦剛を中心に劇作家、俳優、カメラマン、漫画家、画家、音楽家……ジャンルを問わない表現者たちが織りなす、不思議で楽しい舞台演劇作品を展開していきます。

快快(fai fai)　『インコは黒猫を探す』　2010年1月20日（水）～22日（金）
FUKAIPRODUCE羽衣　『あのひとたちのリサイタル』　2010年1月30日（土）・31日（日）

[作・演出]　三浦剛

[出演]　内藤羊吉／佐藤晃子（G.com）／田谷淳／古口圭介（夜の樹）／藤田健彦／内海詩野（壺会）／星野祐介（フルタ丸）／富所浩一（A級戦犯）／高安智実／橋本昭博／奥田晃平（G.com）／重盛玲架／重盛麻里亜／浦川拓海／河原崎次郎（俳優座）／鈴木絵由子／雨宮麻未子

劇場チケットセンター　03-5432-1515